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第17回東京フィルメックス、最優秀作品は中国映画「よみがえりの樹」

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第17回東京フィルメックス授賞式の登壇者たち。

第17回東京フィルメックス授賞式の登壇者たち。

第17回東京フィルメックスの授賞式が本日11月26日、東京・有楽町朝日ホールにて行われた。

2015年から2016年にかけて、アジアの新進作家たちが制作した10作品が上映されたコンペティション部門。最優秀作品賞には、チャン・ハンイによる中国映画「よみがえりの樹」が選ばれた。本作は、中国陜西省の村を舞台に、数年前に亡くなった女性の魂がその息子に憑依するという設定の物語で、ジャ・ジャンクーが若手監督作品をプロデュースする「添翼計画」の最新作。痛みを伴う現実を捉えながらも、審査員からは「それをセンチメンタルにはさせず、安易なノスタルジーに浸ることもなく淡々と描き出しています」との評価が。チャン・ハンイはすでに別の映画祭のために日本を発っており、ビデオメッセージにて「映画界の先輩方からいただいた励ましに、心から感謝します」と伝えた。

審査員特別賞に選出されたのは、サンジーワ・プシュパクマーラによるフランス・スリランカ合作「バーニング・バード」。1989年、内戦中のスリランカを舞台にした作品で、審査員評では「過去に起きた、ほとんど世間で取り上げられることのなかった出来事ではありますが、現代社会においてはむしろ切迫した意味のあることとして描かれています」と語られた。

また今回、韓国人監督ユン・ガウンによるデビュー作「私たち(仮題)」が観客賞とスペシャル・メンションでダブル受賞を果たした。スペシャル・メンションの賞状を「今後が楽しみな若い女性映画監督を激励する意味で」と授与されたユン・ガウン。観客賞のスピーチの際には「この映画を作ったとき、こんな物語が観客の皆さんにどう届くのか心配でした。そんな気持ちで第一歩を踏み出したので、この賞をいただくことはすごく意味のあることです」と心を込めて感謝を届ける。

また学生審査員賞に選ばれたフィリピン映画「普通の家族」のエドゥアルド・ロイ・Jr.は、「この賞をすべてのインディペンデント映画作家に捧げたい。皆さんいろんな苦難を乗り越えようとしていると思いますが、情熱と勤勉さで乗り越えられれば素晴らしいことです」と話した。

そして最後に審査委員長のトニー・レインズが、総評として「コンペティション部門の中で、唯一『仁光の受難』のみ“受難”とタイトルに入っていましたが、ほとんどの作品が受難のようなものを取り扱っていました。受賞した作品は皆さんの意見を反映したセレクション。これだけバラエティに富んだ作品を集めていただいたフィルメックスに感謝します。たくさんの方にご来場いただき、とても面白い質問が飛んできて反応がよかったのもうれしいことでした」と述べた。

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