映画美学校映画祭が今週末開催、「凶悪」脚本家・高橋泉の監督作も上映

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「映画美学校映画祭2015」が、12月19日、20日に東京・映画美学校にて開催される。

「映画美学校映画祭2015」

「映画美学校映画祭2015」

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「ダリー・マルサン」

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この映画祭は、同校修了生による映画や演劇を上映・上演するもの。今回は「凶悪」の脚本で知られる高橋泉の監督作、「ダリー・マルサン」を特別上映する。また「貞子3D2」の脚本を手がけた保坂大輔が監督を務め藤田弓子が主演した「お母さん、ありがとう」や、「クローバー」でメガホンを取った古澤健が映画美学校アクターズ・コース生とともに制作した「勝手な上司/人事」も上映される。

「お母さん、ありがとう」

「お母さん、ありがとう」[拡大]

「サウダーヂ」の富田克也、「ほとりの朔子」「さようなら」の深田晃司らを輩出した映画美学校。受講を考えている人や、映画界の次なる才能を探している人はぜひ足を運んでみよう。

深田晃司 コメント

僕の映画カントクとしての生業は、22歳のとき、映画美学校映画祭で恥をかくところから始まりました。そのとき出品したのは「椅子」というタイトルの超低予算自主映画で。生まれて初めての自主制作にも関わらず無謀にも2時間の長編大作。根拠もなく自分の脳内では映画史に残る傑作になっていたはずが、上映では期待していたようには観客に届かず、散々でした。そのときのくやしさとこんちくしょうという気持ちに急き立てられて、次の映画へと向かっていったのを覚えています。そしてそれは、10年以上を経た今も実は変わらず繰り返されています。
映画を人に見せることは自分をさらけ出すことでもありリスクを伴いますが、恥は早めにかいておくにこしたことはありません。そのほうが打たれ強い作家になれるでしょう。皆さん、恥をかきましょう。そしてその恥はとっととかき捨てていきましょう。
鑑賞者の視線に晒され、その反射を通して、初めて自分の作品の輪郭は見えてきます。だからこそ映画作りは面白いと思える瞬間が、ときどきあります。自分勝手に作った作品の中に、俳優の姿、スタッフの姿を再発見する喜びはこのうえない快感です。恥をかき続けた先にそう思えたときにはシメタもので、もう映画作りの誘惑から逃れることはできなくなっているはずです。

映画美学校映画祭2015

2015年12月19日(土)、20日(日)東京都 映画美学校
料金(1日通し):前売り券 500円 / 当日券 600円
※前売り券は映画美学校事務局にて12月18日(金)まで販売
※2015年度映画美学校受講生は受講証を提示すると入場無料
<上映・上演作品>
「ダリー・マルサン」
「戦争に文字を連れさらわれて」
「ぽんぽこマウンテン」
「見えない糸」
「さいなら」
「湾岸地帯」
「ワンダフルデリ!」
「エピローグ」
「ノリコ」
「麗しのアンジェニュー」
「お母さん、ありがとう」
「サッドアワー」
「ある対話」
「狂える世界のためのレクイエム」
「GET BACK NIGHT」
「運を主義にまかす男」
「石のような水」
「勝手な上司/人事」

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