桜木紫乃の同名小説を実写化した「
本作は、孤独を背負って生きてきた歳の離れた男女が出会い、互いに歩み寄りながら人生を取り戻す再生を描いた物語。本田との共演を知った佐藤は「プロデューサーから聞いたとき、『おいおい、大丈夫か?』と。正直なところ、一抹の不安を抱きました」と打ち明ける。思わぬ本音で本田の目を丸くさせていたが、佐藤はその真意を説明。「これまで等身大の役を多く演じてきた本田さんが、この役をどう体現していくのかが見えなかった。でも彼女が役柄を咀嚼しながら演じているのを見て『この子でよかった』と思いました」と愛情たっぷりに語る。
それを受け、本田は笑みをこぼしながら「もちろん緊張もありましたが、この歳で佐藤さんと2人で芝居ができるチャンスをもらえたうれしさもありました」と述懐。また、クランクインの前に行われた本田のリハーサルに何度か顔を出したという佐藤は「稽古をしていくうちに、彼女の役をいかにも不幸そうな女の子が演じるのは違うと感じた」とも語る。さらに監督の篠原は「本田さんの役は、1人で生きてきた男にぐいぐい食い込んでいく面を持つ。だから彼女の持つ天真爛漫さが浩市さんの役柄と触発しあって、いい演技が生まれたのでは」と分析した。
双方から絶賛された本田は、本作との出会いが自身の運命を変えたと話す。「明るく前向きな役ばかり演じてきたので、少し孤独を抱えた女の子の役に挑戦するのは初めてでした。この作品に出会えたことも、佐藤さんとお芝居できたことも、自分の女優としての生き方としてすごく重要なことだと思っています」と語り、しっかりと前を見据えた。また北海道の釧路を舞台とする本作には、ザンギやいくらを2人がおいしそうに食べるシーンがたびたび登場。撮影で実際に料理をした佐藤はそのこだわりを饒舌に明かし、本田から「佐藤さんが料理するなんて思ってなかったので、びっくりしました!」と驚かれていた。
「起終点駅 ターミナル」は、11月7日より公開。10月22日から31日にかけて開催される第28回東京国際映画祭では、クロージング作品として上映される。
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- 「起終点駅 ターミナル」公式サイト
- 「起終点駅 ターミナル」予告編3
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和田正人 @daaaaaawaaaaaa
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