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「岸辺の旅」音楽の大友良英、「あまちゃん」以来の江藤直子との共同作業語る

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「岸辺の旅」 (c)2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

「岸辺の旅」 (c)2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

黒沢清の監督作「岸辺の旅」で、オーケストラアレンジを担当した江藤直子とともに本作の音楽を手がけた大友良英のコメントが到着した。

湯本香樹実の同名小説を原作とする「岸辺の旅」は、第68回カンヌ国際映画祭のある視点部門で監督賞を受賞したラブストーリー。3年間の失踪の末突然帰ってきた夫と、その妻の旅路を描く。主演は深津絵里浅野忠信

大友は「黒沢監督と製作会社から直接オファーされまして、『オーケストラもやれる?』と聞かれたので『江藤さんと組めるならやれるよ』と答えました」と、本作に参加した経緯を説明。「あまり細かく作らないということと、オーケストラ単体でもちゃんと音楽として成立したものをつけるというイメージだったので、黒沢監督の意図を汲んでどれだけ従来の劇伴とは違うものを作れるのかというところに注意しました」と話す。

また、「ああいう映画にオーケストラをつけられるというのが大発見です。通常、日本映画でこういうふうにはつけませんから」と続け、「でもオーケストラ前提で考えると、あっそうか! と。黒沢監督は『例えば小津(安二郎)映画とかでも、別に家族のなんてことないシーンにオーケストラが付いてますよね。そういうのをやりたいんです』と言っていて、そうか! そうだよな、確かに昔の映画ってそうだった!と。ここ20~30年の日本の劇伴のつけ方に自分もとらわれていました」と語る。

さらに「本当に苦労されたのは江藤さんで、今までの音楽的キャリアの全てをつぎ込んで臨んだんじゃないかな。最初に黒沢さんに『(グスタフ・)マーラー……』って言われたときには即『無理だと思いますよ』って言いました! 編成的に予算をはるかに超えてますから」と秘話を明かし、「でもマーラー的なオーケストラの豊かさは実現したかった。ちゃんと本物にしなくてはと。その部分で江藤さんの功績、大きかったです」と、テレビドラマ「あまちゃん」でもタッグを組んだ江藤を称賛した。

「岸辺の旅」は、10月1日より東京・テアトル新宿ほかで全国ロードショー。

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