「第2回新潟国際アニメーション映画祭」が本日3月15日に開幕。そのオープニングセレモニーが、本日新潟・新潟日報メディアシップ日報ホールで開催された。セレモニーではフェスティバルディレクターの
セレモニー冒頭では、フェスティバルディレクターの井上氏による開会宣言が行われる。挨拶の前に井上氏は、今年の1月1日に発生した能登半島地震の影響で新潟県内一部で起きた被害について言及。亡くなった方への追悼の言葉や、今なお被災中の人へお見舞いの言葉をかけた。そして2011年3月に起きた東日本大震災をきっかけに、エンタテインメントの存在の力強さを感じたエピソードを話し始める。
「東日本大震災から6カ月後に現地に行きました。そこでは休業してた本屋さんが、映画館が開いており、多くの方が足を運んでいたのを見て、エンタテインメントに携わる身としてとてもうれしかったのを覚えています。そのとき、どんな状況にあろうとも、エンタテインメントは人の心を豊かにし、希望を与える。そういう存在だと確信しました」と感慨深そうに話す。そして「日本だけではなく世界に目を向けても、戦争などが起きており大変な時代ではありますが、アニメーションは世界をつないで希望を与えるものだとも思っております。この6日間、皆さんとともにアニメを通して世界を観て参りたいと思っています。アニメーションに希望を託しましょう」と観客に語りかけ、開会宣言を行った。
続いて長編コンペ部門の審査員紹介が行われた。MCの吉田尚記アナウンサーに呼びかけられ、審査員長のトゥーミー氏、審査員のフクシマ氏、齋藤氏が登壇する。今回が初来日だというトゥーミー氏は、本日午後に上映された「犬王」を観て「こういった素晴らしい体験を(映画祭に参加している)皆さんも感じられることをとてもうれしく思います」と話す。またマイケル氏は招待されたことへの感謝を述べながら、「身体が3つあればいいなと思うくらい、素晴らしい作品ばかり。1人では観きれないと思う」と話し、齋藤氏は「新潟という場所で長編アニメーション映画の新たな可能性を発信していけたらと思います」と今回の映画祭に向けた思いを明かした。
続いて大川博賞、蕗谷虹児賞の発表へ。同賞は昨年の「新潟国際アニメーション映画祭」第1回開催に併せ、大川=蕗谷賞として創設されたもの。アニメーションの中でも技術職のスタッフやスタジオの業績を讃える賞で、ともに新潟県出身である東映動画の設立に携わった蕗谷虹児氏、東映初代社長の大川博氏の名前を冠している。既報の通り、大川博賞は「映画大好きポンポさん」を手がけたスタジオ・CLAP、蕗谷虹児賞は「アリスとテレスのまぼろし工場」美術監督の東地和生、「君たちはどう生きるか」 作画監督の本田雄、「かがみの孤城」脚本の丸尾みほが受賞したことが改めて発表された。
その後本日のオープニング上映である「クラメルカガリ」の監督を務めた
「第2回新潟国際アニメーション映画祭」は3月20日まで開催。長編アニメーションのコンペティションを中心に、富野由悠季と出渕裕が登壇する「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のイベント上映などのプログラムや、高畑勲の特集上映などが行われる。
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菊池健 - MANGA総研 @t_kikuchi
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