「『ABKAI 2017』石川五右衛門~外伝」が、本日6月9日に東京・Bunkamura シアターコクーンにて開幕。これに先がけ、公開ゲネプロと囲み取材が本日行われた。
物語の主人公となるのは、海老蔵演じる石川五右衛門。本作では、石川五右衛門の表向きの稼業が白浪夜左衛門一座の座頭という設定になっており、座員の三上の百助と足柄金蔵には、博多座公演にもゲスト出演した
柳生宗矩の子息・柳生十兵衛を演じるのは、今回が歌舞伎初挑戦となる
囲み取材には海老蔵、壱太郎、右團次、中山、前野、山田が出席。初日を迎えた心境を問われ、「歌舞伎俳優の皆さんはこういった場に慣れてらしゃいますけど、中山さんや純大さんや(前野を見て)……えっと、名前なんだっけ?」と早速ボケる海老蔵に対し、前野は「前野です!」とすかさずツッコミを入れる。
中山は緊張をのぞかせつつも、「もうやるしかない!という一心で……皆さんに満足していただけるようにがんばります」と意気込みを語る。これを受けた海老蔵は「前野さんもね、普段は緊張しないのに、今日のゲネプロでは布を持ったときに手が震えていて(笑)。彼にも緊張するっていう感覚があるんだなと思いました」とさらに前野をいじって会場の笑いを誘った。続く山田は「1場、1場演じるごとに冷や汗がドバっと出て……。『大変なところに足を踏み入れちまったな!』と思いましたよ(笑)」とこぶしを効かせながら答え、「歌舞伎は、普段やっている演技とは“細かさ”が違いますね」と苦労を明かした。
中山、前野、山田について、右團次は「彼らは純粋なものを持っていらっしゃる。我々にとっては(歌舞伎が)職業化してしまっているところがあるので、無垢だったころの気持ちを思い出させてくださいます。いろいろな色が混ざり合って、『ABKAI』という新しい1つのジャンルになればいいと思います」とコメント。また壱太郎は「1つひとつが新鮮で、キャストの皆さんから毎日刺激をもらっています。歌舞伎というのはこういうものなんだと思い込んでいた部分がありましたが、“伝える”というということについて改めて考えるきっかけになりました」と笑顔を見せる。
共演者の印象を問われた海老蔵は「中山さんに『こうしたらよろしいのでは?』とアドバイスすると、すぐに対応してくださって。皆さんセンスがいいですよね」と回答し、毎日相談しながらネタ決めをしているという山田・前野コンビについては「毎回違うアドリブを仕込んでくるのが彼らのすごいところ」と絶賛する。また自身のブログで長男・堀越勧玄と長女・麗禾の出演予告をしていたことにも触れ、「2人が観劇した際に通行人役として出るかもしれないが、その日にならないとわからない」と答えた。6人の登壇者を代表し、最後に海老蔵が挨拶。「若い方や初めて観るお客さんにとって見やすい作品になったのではないでしょうか。これを機に、日本の新しい創作スタイルを築いていけたらと思います。お時間がありましたらぜひお越しくださいませ」と観客に呼びかけ、取材を締めくくった。公演は6月25日まで。
市川海老蔵 第4回自主公演「『ABKAI 2017』石川五右衛門~外伝」
2017年6月9日(金)~25日(日)
東京都 Bunkamura シアターコクーン
作:樹林伸
脚本:松岡亮
演出・振付:
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