ステージナタリー

「真剣乱舞祭」は三条派vs新撰組刀&蜂須賀虎徹が加州清光を取り合う総力戦

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「漢道」の様子。 撮影:岸隆子(Studio Elenish)、安田新之助

「漢道」の様子。 撮影:岸隆子(Studio Elenish)、安田新之助

「ミュージカル『刀剣乱舞』~真剣乱舞祭 2016~」の東京公演が、昨日12月20日から21日まで東京・両国国技館で開催された。ステージナタリーでは、20日に行われた15時公演の様子をレポートする。

5月から6月にかけて上演された「ミュージカル『刀剣乱舞』~阿津賀志山異聞~」のキャストと、9月から11月にかけて上演された「ミュージカル『刀剣乱舞』~幕末天狼傳~」のキャストたちが共演し、ライブを繰り広げる「真剣乱舞祭 2016」。まず舞台に登場したのは、佐藤流司演じる加州清光。夢遊病のような覚束なさでゆらゆらと舞台の中央に歩いていくと、三条派の刀剣男士である黒羽麻璃央演じる三日月宗近、北園涼演じる小狐丸、崎山つばさ演じる石切丸、佐伯大地演じる岩融、大平峻也演じる今剣の5振りによって不思議な空間に閉じ込められそうになる。面を着用した5振りが「我らと共に来るがいい」と、状況を理解していない加州清光を誘い込もうとしたところに、新撰組を元主に持つ刀剣男士である鳥越裕貴演じる大和守安定、有澤樟太郎演じる和泉守兼定、小越勇輝演じる堀川国広、伊万里有演じる長曽祢虎徹、そして長曽祢虎徹の兄弟刀であり、「幕末天狼傳」の第1部隊隊長を務めた高橋健介演じる蜂須賀虎徹が助けに現れる。

三条の刀剣男士たちは「阿津賀志山異聞」で隊長を務めた加州清光が、今では「幕末天狼傳」の刀剣男士たちとともにあるのが面白くないので「加州清光がほしい」とのこと。「幕末天狼傳」の刀剣男士たちは「鐘が5つ鳴る前に、加州清光と5つの丘を越える」という条件のもと、三条派の刀たちと勝負をすることになる。三日月宗近が「それでは、始めよう」と声を上げると、三条派と「幕末天狼傳」の刀たちが刃を交えながらオープニングの「刀剣乱舞」を歌い上げた。

そして三条派の刀たちによる試練が、次々と「幕末天狼傳」の刀剣男士に襲いかかる。石切丸と加州清光が「矛盾という名の蕾」を披露し終わると、石切丸は戦の腕を見るためと称して時間遡行軍のまやかしを出現させ、「戦うモノの鎮魂歌ーレクイエムー」とともに戦闘シーンに突入。続いて今剣がステージ上を縦横無尽に駆け回りながら「きらきら」を歌ってみせた。今剣は「幕末天狼傳」の刀剣男士たちにも、歌詞に登場するカラスやカエルの真似をするようリクエスト。和泉守兼定や長曽祢虎徹が恥ずかしさを見せつつ今剣の遊びに付き合うと、観客からは声援が飛んだ。

続いて岩融と加州清光が「名残月」を会場中にしっとりと響かせる。「教養で勝負」と持ちかけた岩融に、和泉守兼定は俳句勝負を提案。お題は加州清光の出した「餅つき」に決定した。和泉守兼定は「餅つきよ 臼の気持ちに なってみろ」と見事な五・七・五を披露し、万雷の拍手を浴びる。対する岩融は「ぺったんぺったん餅をつく すると 今剣が喜んだ」と定型に縛られない自由律俳句で対抗したが、すぐに自ら負けを認めた。次の曲は「幕末天狼傳」の出陣ソング「爪と牙」。歌ったのは、観客の大歓声に迎えられた郷本直也演じる近藤勇、高木トモユキ演じる土方歳三、栩原楽人演じる沖田総司の新撰組トリオだ。

小狐丸と加州清光が内番服で登場すると、ほかの刀剣男士たちも内番服をお披露目。三日月宗近は馬と共に登場し、笑いを誘った。「えおえおあ」で観客と一緒にパフォーマンスを繰り広げ一体感を作り上げると、田中しげ美演じる武蔵坊弁慶、荒木健太朗演じる源義経、奥野正明演じる源頼朝、加古臨王演じる藤原泰衡が登場し、迫力ある歌声で「勝利の旗」を歌唱。

ステージが暗転したのち、ライブ衣装に着替えた三日月宗近のソロ「Endless Night」へ。歌い終わった後に三日月宗近は「舞は武士(もののふ)の嗜み。すなわち、刀剣の嗜み。舞を制するものは、戦を制する」と独自の論を語ると、「幕末天狼傳」の第1部隊隊長・蜂須賀虎徹も「総力戦になるぞ! みんな、気を引き締めてかかれ!」と呼応。刀剣男士全員の「mistake」、「阿津賀志山異聞」刀剣男士の「描いていた未来へ」、加州清光がステッキと椅子を用いたパフォーマンスを披露した「解けない魔法」と続く。加州清光が妖艶に腰を振る様には、観客も黄色い声援を上げた。

そして「幕末天狼傳」本編とは異なるペアによる曲も。大和守安定と長曽祢虎徹の「Heart to Heart」、和泉守兼定と蜂須賀虎徹の「プロローグ」、加州清光と堀川国広の「美しい悲劇」がステージを盛り上げ、「幕末天狼傳」の刀剣男士全員で「Get your Dream」を高らかに歌い上げた。岩融と今剣がお互いの大切さを語った後に「タカラモノ」が流れ、三条派が次々と歌に加わっていく。「阿津賀志山異聞」の刀剣男士による「Love Story」、「幕末天狼傳」の刀剣男士による「Signalize」、メドレー、刀剣男士全員による「大袈裟」、刀剣男士と観客が一体となってタオルを振り回す「KEY MAN」と熱気が高まる曲が惜しみなく披露された。

ここで5つ目の鐘が鳴り、三日月宗近は三条の刀たちとともに来るか、新撰組の刀や蜂須賀虎徹とともにいるのかという選択を加州清光に迫る。加州清光はどのような答えを導き出したのか。答えを知りたい人はアーカイブ配信などでチェックしよう。

ラストのステージでは、武蔵坊弁慶、源義経、源頼朝、藤原泰衡、近藤勇、土方歳三、沖田総司も加わり、圧巻の太鼓パフォーマンスとともに「漢道」へ。最後は「刀剣乱舞」を歌い上げ、2時間にわたる「ミュージカル『刀剣乱舞』~真剣乱舞祭 2016~」の東京公演の初日は幕を閉じた。

「ミュージカル『刀剣乱舞』~真剣乱舞祭 2016~」セットリスト

1.「刀剣乱舞」(刀剣男士全員)
2.「矛盾という名の蕾」(石切丸、加州清光)
3.「戦うモノの鎮魂歌ーレクイエムー」(石切丸、「幕末天狼傳」刀剣男士)
4.「きらきら」(今剣、大和守安定、和泉守兼定、堀川国広、蜂須賀虎徹、長曽祢虎徹)
5.「名残月」(岩融、加州清光)
6.「爪と牙」(近藤勇、土方歳三、沖田総司)
7.「えおえおあ」(刀剣男士全員)
8.「勝利の旗」(武蔵坊弁慶、源義経、源頼朝、藤原泰衡)
9.「Endless Night」(三日月宗近)
10.「mistake」(刀剣男士全員)
11.「描いていた未来へ」(「阿津賀志山異聞」刀剣男士)
12.「解けない魔法」(加州清光)
13.「Heart to Heart」(大和守安定、長曽祢虎徹)
14.「プロローグ」(和泉守兼定、蜂須賀虎徹)
15.「美しい悲劇」(加州清光、堀川国広)
16.「Get your Dream」(「幕末天狼傳」刀剣男士)
17.「タカラモノ」(三日月宗近、小狐丸、石切丸、岩融、今剣)
18.「Love Story」(「阿津賀志山異聞」刀剣男士)
19.「Signalize」(「幕末天狼傳」刀剣男士)
20.「Additional Time」~「Show me the world」(刀剣男士全員)
21.「大袈裟」(刀剣男士全員)
22.「KEY MAN」(刀剣男士全員)
23.「漢道」(全員)
24.「刀剣乱舞」(全員)

※初出時、セットリストに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

「ミュージカル『刀剣乱舞』~真剣乱舞祭 2016~」

2016年12月20日(火)・21日(水)
東京都 両国国技館

演出:茅野イサム
脚本:御笠ノ忠次
振付:本山新之助、TETSUHARU

キャスト

三日月宗近:黒羽麻璃央
小狐丸:北園涼
石切丸:崎山つばさ
岩融:佐伯大地
今剣:大平峻也
加州清光:佐藤流司
大和守安定:鳥越裕貴
和泉守兼定:有澤樟太郎
堀川国広:小越勇輝
蜂須賀虎徹:高橋健介
長曽祢虎徹:伊万里有

武蔵坊弁慶:田中しげ美
源義経:荒木健太朗
源頼朝:奥野正明
藤原泰衡:加古臨王

近藤勇:郷本直也
土方歳三:高木トモユキ
沖田総司:栩原楽人
ほか

(c)ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会 ※公演写真は大阪公演のもの

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