Azumi、元晴＆タブ迎えたソロ公演でWyolica解散告げる

Azumiが5月31日に東京・JZ Bratにてソロライブ「Azumi new album "NEW STANDARD" Release Live」を開催した。

日本のヒット曲をジャズアレンジでカバーしたアルバム「NEW STANDARD」のリリースを記念して行われた今回のライブは2部制で展開。ドレスアップしたAzumiはバンドメンバーを従え、ジャジーなサウンドと透明感あふれる歌声で贅沢な空間を作り出した。

ライブは客席をぬってステージに登壇したAzumiが、松任谷由実「守ってあげたい」をしっとりと歌い始めたところから幕を明けた。続けて彼女は「威風堂々」を大胆にリメイクした「流れ星 ～威風堂々～」や、原田知世「時をかける少女」を気品ある佇まいで情感たっぷりに歌い上げていく。かと思えばシェイカー片手にかわいらしく松田聖子の「小麦色のマーメイド」を歌ってみせるなど、曲によってさまざまな表情を見せながら観客を魅了していった。

MCでAzumiは「やべー楽しい！」と笑い、気さくなトークで観客の心をつかむ。今井美樹の「雨にキッスの花束を」を終えるとゲストとしてSOIL & "PIMP" SESSIONSの元晴（Sax）とタブゾンビ（Tp）を呼び込み、にぎやかなアンサンブルで「LIFE is MUSIC　～I Got Rhythm～」を披露した。そして元晴＆タブゾンビのアグレッシブなジャズアレンジが光る「うる星やつらのテーマ ～ラムのラブソング～」を甘い声で聴かせ、客席を大いに盛り上げた。

元晴とタブゾンビがステージを去ったあと、次に演奏されたプリンセス プリンセスの名バラード「M」で場内の雰囲気は一変。さらにドラマーとベーシストも退場し、ステージにはAzumiとピアニストの松本圭司のみが残る。2人はAzumiが初めて作曲を手がけたというナンバー「いつかまたあえる」をピアノと歌だけで届け、本編を感動的に締めくくった。

アンコールで再登場したAzumiは、「お話したいことがあります」と切り出し「長い間Wyolicaとして歌ってまいりましたが、Wyolicaは解散しました」と、在籍していたユニット・Wyolicaの解散を発表する。客席からはすすり泣きが起こるが、Azumiはファンを気遣いながら「皆さん、本当にありがとう。私は、今日から『Azumi』です。はじめまして」と力強く述べた。そして込み上げるものをこらえきれないように、涙声で「14年間Wyolicaを愛してくれて、皆さん本当にどうもありがとうございました」と告げて深々と頭を下げた。そしてAzumiはファンへの感謝を表すべく、Wyolicaの「ありがとう」を披露。さらに「みんな未来に向かってこの曲を歌いましょう！」という言葉から、希望に満ちたナンバー「さあいこう」を最後にパフォーマンスした。曲の途中では観客の合唱が起こり、場内は一体感に包まれる。温かい空気の中、Azumiは充実した笑顔を見せながらステージを後にした。

「Azumi new album "NEW STANDARD" Release Live」2013年5月31日セットリスト

01. 守ってあげたい
02. 流れ星　～威風堂々～
03. 時をかける少女
04. 小麦色のマーメイド
05. あなたに言えないナイショのお話　～It Could Happen To You～
06. 雨にキッスの花束を
07. LIFE is MUSIC　～I Got Rhythm～
08. うる星やつらのテーマ　～ラムのラブソング～
09. M
10. いつかまたあえる
＜アンコール＞
11. ありがとう
12. さあいこう