「俺は本物になる」DOPING PANDA国内ライブ再始動

2010年9月26日 21:00 210 1 音楽ナタリー編集部

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DOPING PANDAの全国サーキットツアー「DP SUMMIT SHORT TOUR」の赤坂BLITZ公演が、9月21日に開催された。

秋は「DP SUMMIT」以外にも、さまざまなバンドの対バンゲストとしてライブを実施する。

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「DP SUMMIT SHORT TOUR」は今年初夏に東京都内で開催された自主企画イベント「DP SUMMIT」の流れを汲み、9月より全国ツアーとして再始動したもの。各公演ともチェコの4人組バンド、VYPSANA FIXAをゲストに迎えて行われた。

先攻を務めたVYPSANA FIXAはアグレッシブなステージで初見のドーパメイニアたちも魅了。ところどころでは日本語の挨拶も交えて、場内を大いに盛り上げた。

続いて登場した主催者DOPING PANDAのステージは、オリジナル音源からアレンジを大幅に変えた「anthem」でスタート。ライブの幕開けを飾るにふさわしい、滑り出すような心地良さを感じさせる。

続く「beautiful survivor」でフロアに一気に火をつけ、Yutaka Furukawa（Vo,G）は「お久しぶり！元気だったかメイニア！」と挨拶。さらに「Nothin'」「Lost & Found」とアッパーチューンを次々と叩きつけ、場内の熱気をどんどん高めていく。ヨーロッパツアーなどは行っていたものの国内でのライブは久しぶりということもあり、メイニアたちからは「お帰り！」という声が飛ぶ。それにFurukawaは「お帰りお帰りって、俺たちはずっとどこも行ってないよ。ずっと世田谷にいたよ（笑）」と苦笑しながら答えていた。

「we won't stoop」から始まったパートでは、ネットラジオ「The idiot Radio」で公開された新曲「song for my harmonics」も披露。Hayato（Dr）、Taro Houjou（B）が繰り出すストレートなリズムラインとさわやかなメロディから、間奏部分で一気にソリッドなサウンドに変貌する表情豊かな楽曲だ。その直後にはインディーズ時代からの人気ナンバー「Tabloid pub Rock」を披露。新旧の対比でオーディエンスを沸かせた。

「俺はずっと本物になろう、本物になろうとしてきた。君たち『やっとすごくなってきた』みたいな顔してるけど、もっとすごくなるからね？本物ってのはドームに行くとかそういうことじゃないよ（笑）、俺みたいになることだからね」とスター節炸裂のMCに続いては、再び新曲「after dawn」。ミディアムテンポの穏やかさと熱さを兼ね備えた楽曲でじっくりとフロアを温めた後は、ノンストップのダンスチューン連発に。Furukawaは自分でおなじみの「ムゲンダイダンスタイム」のエフェクトボイスを発し、メイニアたちを笑わせる。聴きなれたナンバーもさまざまにリアレンジを施してあり、また違った輝きを放っていた。

本編ラストから2曲目ではアレンジを大胆に変えた「MIRACLE」を披露。原曲の持つ不穏なムードを一掃し、南国的な華やかさすら感じさせるサウンドでメイニアを大いに驚かせた。そしてラストナンバーは「beat addiction」。力強いビートの余韻が響く中、本編の幕が閉じられた。

アンコールの声に応えて再び3人がステージへ登場。Furukawaは「本物になるってのはしんどいね。今日は自信があったんだけど、研究や練習を超えた体力の衰えが……（笑）」と、久々の国内ライブに若干辛そうな表情を見せる。が、その辛さを振り払うように「DP SUMMIT」を再び新代田FEVERで行うことを発表。10月30日、YOUR SONG IS GOODをゲストに迎えて開催することを告知すると、フロアからは大きな歓声と拍手が沸き起こった。

アンコールで披露されたのは「Crazy」、そして先程とは異なりオリジナルバージョンのアレンジでの「MIRACLE」。ヨーロッパツアーやネットラジオなど、彼らの今年のさまざまな挑戦の成果を存分にアピールするステージとなった。