「FUJI ROCK FESTIVAL '17」に12万5000人が熱狂

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7月28~30日に新潟・苗場スキー場にて野外ロックフェス「FUJI ROCK FESTIVAL '17」が開催された。音楽ナタリーでは日本人アーティストのライブを中心にレポートする。

ビョーク

ビョーク

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GREEN STAGEの様子。

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雨が降ったり止んだりと不安定な天候の中行われた今年の「FUJI ROCK FESTIVAL」には、小沢健二RADWIMPSYUKIら国内のビッグアーティストが初出演。海外からはヘッドライナーのGorillaz、エイフェックス・ツイン、ビョークに加え、The xx、サンダーキャットといった今年リリースした新譜が話題を集めている面々が数多く出演した。通算21回目となる今回は前夜祭に1万5000人、初日に3万2000人、2日目に4万人、3日目に3万8000人の“フジロッカー”が来場。延べ12万5000人を動員した。

1日目:7月28日

GREEN STAGEはグループ魂の下ネタ満載のアクトで幕を開ける。観客たちは彼らの下品なコール&レスポンスに応え、ラストの「グループ魂のテーマ」までゲラゲラと笑い続けていた。そのほかRED MARQUEEではDATS、FIELD OF HEAVENではYogee New Wavesといった若手バンドが各ステージのトップバッターを堂々と務める。WHITE STAGEとFIELD OF HEAVENをつなぐボードウォークの途中にある木道亭では、Reiがテクニカルなギタープレイとシャウトで観客を熱くさせていた。

The xx

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OGRE YOU ASSHOLEがFIELD OF HEAVENに登場すると、しとしとと降っていた雨が豪雨に代わっていく。色とりどりのレイングッズに身を包んだ観客たちは大雨の中、4人が放つサイケデリックなサウンドに酔いしれた。続いてFIELD OF HEAVENに登場したサニーデイ・サービスはこの季節にぴったりな「さよなら!街の恋人たち」で演奏を開始。中盤に披露された「街角のファンク」ではラッパーのC.O.S.A.とKID FRESINOもパフォーマンスに参加し、フィールドは大いに沸いた。

Gorillaz

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RADWIMPSはGREEN STAGEにて「前前前世」や「おしゃかしゃま」など新旧のキラーチューンを次々と投下。毎年のように「フジロック」に参加しているという野田洋次郎(Vo, G, Piano)が「ひと夏分の気合いを全部ここに出し切って帰ろうと思います!」と宣言した通り、熱量の高いパフォーマンスでフジロッカーを圧倒してみせた。初日のヘッドライナーGorillazは1stアルバム「Gorillaz」から今年5月にリリースしたアルバム「Humanz」の収録曲まで、新旧ナンバーを織り交ぜたセットリストでライブを展開。ラストはゴスペル隊のコーラスが祝祭感を演出する「Demon Days」で締めくくられた。

2日目:7月29日

2日目のGREEN STAGEはサンボマスターがトップバッターを務める。彼らは「世界をかえさせておくれよ」「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」を始め、雨を吹き飛ばす勢いのロックンロールナンバーで朝のフィールドを目覚めさせていく。レインコートを翻しながら登場したPUNPEEは満員のWHITE STAGEに驚きつつ「お嫁においで 2015」でライブをスタート。その後、先日亡くなったLinkin Parkのチェスター・ベニントンに追悼の意を捧げ、「僕もその世代だったんで、彼はヒーローだった」と話して「Hero」へとつないだ。「けもの道」で始まったCoccoのステージはデビュー20周年にふさわしい名曲ぞろいのセットリストで展開されていく。盤石なバンドアンサンブルに乗せてGREEN STAGEに彼女の力強い歌声が響きわたっていた。超満員となった午後のRED MARQUEEではnever young beachが「SURELY」をはじめとする人気曲を連発し、観客を踊らせた。

Cornelius

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GREEN STAGEにて行われたCorneliusのライブはステージ前の紗幕が落ちると同時に、最新作「Mellow Waves」収録の「いつか / どこか」で幕を開ける。彼はラストの「あなたがいるなら」までストイックなパフォーマンスと映像や照明の演出で観客を魅了し続け、メンバーと共にお辞儀をしてステージを去った。大勢のフジロッカーがWHITE STAGEで待ちわびる中、ステージに登場したのは小沢健二。彼はスチャダラパーを呼び込み、1曲目「今夜はブギー・バック」を熱唱した。スチャダラパーのゲスト出演というサプライズに続き、小沢は「流動体について」のイントロから突如「ぼくらが旅に出る理由」に突入するなど、遊び心満点のパフォーマンスでフィールドを盛り上げていく。さらに彼は9月6日にニューシングル「フクロウの声が聞こえる」をリリースすることを発表し、ファンを喜ばせた。くるりはFIELD OF HEAVENにて産休・育休中だったファンファン(Tp)の復帰ステージを2時間以上にわたって熱演した。

エイフェックス・ツイン

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2日目のヘッドライナーエイフェックス・ツインは爆笑必至のVJを取り入れたパフォーマンスでフィールドを熱狂へと誘う。「フジロック」出演者をはじめ、芸能人やアニメキャラクターの顔面をエイフェックス・ツインのアーティストビジュアルよろしくいじり倒した、日本向けに作られた狂気じみた映像を観ながら観客は踊り狂っていた。その後、RED MARQUEEではMONDO GROSSOがバンド編成でパフォーマンスを行い、満島ひかりbirdといったフィーチャリングアーティストとの共演でオーディエンスを盛り上げた。

3日目:7月30日

Major Lazer

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昨年「ROOKIE A GO-GO」に出演し、メインステージへの出演権を獲得したMONO NO AWAREは最終日のRED MARQUEEのトップバッターとして登場。「井戸育ち」をはじめとする最新作「山おり谷おり」の収録曲でRED MARQUEEを踊らせていく。THE NOVEMBERSのステージは11:00ちょうどにWHITE STAGEにて「美しい火」でスタート。繊細さと荒々しさを併せ持つサウンドでフィールドを満たし「Hallelujah」でパフォーマンスを終える。Gypsy Avalonで行われたDJみそしるとMCごはんのケロポン定食のステージでは大勢の子供たちがはしゃぐピースフルな空間が生まれていた。

ビョーク

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WHITE STAGEでレキシが「狩りから稲作へ」で盛り上げたあと、GREEN STAGEにYUKIが登場。豪華なバックバンドを従えたYUKIは「恋愛模様」を歌い始めた。「はじめまして、『フジロック』!」と呼びかけた彼女は「メランコリニスタ」や「ランデヴー」「ワンダーライン」とシングル曲を連射。「ハミングバード」や「プリズム」といった初期ナンバーも届け、最後は「WAGON」を爽快に歌い上げて颯爽とステージを降りた。YUKI、ロードに続き、GREEN STAGEにはヘッドライナーのビョークが現れる。アルカとオーケストラと共にステージに登場した彼女は「Stonemilker」でライブの幕を切った。彼女は躍動しながら新旧ナンバーを届けていく。アンコールではステージに炎、夜空に花火が上がる中「Hyperballad」を披露しパフォーマンスを終えた。

3日目のRED MARQUEEの深夜枠SUNDAY SESSIONは水曜日のカンパネラのアクトでスタート。コムアイが「メロス」を歌い終えると、ステージの前には紗幕が引かれる。その幕を手にコムアイは客席エリアの中央まで移動し、その場で歌唱。「桃太郎」ではウォーターボールに入って観客の頭上を転がるお決まりのパフォーマンスも行った。その後、苗場食堂にはヤシの木フラミンゴことnever young beachが登場。苗場食堂に2年ぶりに出演した彼らは「苗場食堂ただいまー!」と声を上げ、当時披露したナンバーを中心にパフォーマンス。さらに「明るい未来」「お別れの歌」と続けると、苗場食堂の盛り上がりはピークを迎えた。明け方4:00過ぎにLicaxxと入れ替わるようにRED MARQUEEに姿を現したのはYOUR SONG IS GOOD。1時間超のグルーヴ満点のプレイで、今年の「フジロック」を締めくくった。

※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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