藍井エイル、怒濤のキラーチューン攻勢仕掛けた「D'AZUR-EST」特別編

6月23日、藍井エイルのライブ「Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D'AZUR-EST FINALE"」が東京・NHKホールで開催された。

この公演は藍井が3～5月に行っていたツアー「D'AZUR-EST」の特別編。全国のライブハウスを回ったツアーから一転、3000人以上を収容するホールでのライブとなったが、彼女は多くのオーディエンスを前にいつもと変わらぬパワフルなステージを披露した。

2015年6月リリースの最新アルバム「D'AZUR」のオープニングを飾るインストナンバー「awakening」をSEに、バンドと共にステージに現れた藍井はアニメ「ソードアート・オンラインII」のオープニングテーマ「IGNITE」をドロップ。そのまま、圧巻のロングトーンボイスを聴かせた「幻影」、「♪ゆらりゆらゆらら」「♪ふわりふわふわ」のリフレインが心地よい「ゆらり」、そのタイトル通り飛び跳ねるオーディエンスを前に藍井が無手勝手なステップを踏む「JUMP!!!」など、「D'AZUR」収録曲6曲を一気呵成にパフォーマンスした。

そしてこの日の模様がLINE LIVEで中継されていることに触れた藍井は「皆さんも映ることがあると思うので、うっかりしてないでよ」「『D'AZUR-EST FINALE』を楽しんでいきましょう！」と笑うと、またも猛烈なステージングを繰り広げる。2012年の2ndシングル「AURORA」で中盤戦の幕を開けると、昭和歌謡テイストの「Close Friend」で艶っぽい歌声を響かせたかと思えば、続く「QUIT」では楽器隊の高速かつヘヴィなプレイに呼応し、タフなボーカルワークを見せつける。さらに「LAPSE FROM VIRTUE」ではライブハウスツアーでは実現不可能な、NHKホールならではのアレンジを披露。パイプオルガンプレイヤーを投入し、楽曲をゴシッキーに彩ってみせた。

HISASHI（GLAY）プロデュースの変態ギターロックナンバー「シューゲイザー」、2011年のデビューシングル曲「MEMORIA」で中盤戦を終えた藍井は、「もっともっと盛り上がる曲をやっちゃうけど、まだまだ体力ありますか？」「もっと1つになろうぜ、NHKホール！」の宣言の通り、後半戦にはキラーチューンを連発。「アクセンティア」「Bright Future」で大シンガロングを誘発し、冒頭のアコースティックギターのストロークが鳴り響いた瞬間客席が沸いた「ラピスラズリ」ではエキゾチックなアレンジに乗せて伸びやかなボーカルと軽やかなダンスを魅せる。また四つ打ちギターロック「シンシアの光」ではそのアウトロにこの日一番の歓声を上げるオーディエンスを前にガッツポーズを繰り返した。

コンパクトなMCを挟みつつも、カラフルな楽曲群を矢継ぎ早に連発してきた藍井がライブ本編のラストナンバーに選んだのは「青の世界」。ピアノ、バイオリン、アコースティックギターというオーガニックなセットで、紺碧、青を意味するアルバムタイトル「D'AZUR」を象徴するこのバラードを歌い上げた彼女は「ありがとうございました。藍井エイルでした」と舞台袖へと歩を進めた。

「エイエイ！」「ルー！」コールを受けてステージに舞い戻った藍井は、ブルーとピンクのペンライトの光で客席があふれかえる中、和テイストのダンスナンバー「HaNaZaKaRi」をパフォーマンス。ドラム、ベース、トリプルギター、キーボード、バイオリンという大所帯のサポートバンドを紹介すると、そのドラマー・楠瀬タクヤがかつて在籍したバンド・Hysteric Blue「春～spring～」のカバーバージョンと、この日初披露となる新曲「翼」を続けるド派手なセットリストとMCでアンコールのステージを駆け抜ける。そして11月に東京・日本武道館2デイズ公演を実施することを発表して再び大歓声を巻き起こすと、「今日はたくさんの笑顔とパワーをもらって『やっぱり音楽が大好きだな！』『ずっとずっと歌い続けたいな！』と思いました」とオーディエンスへの感謝と決意の言葉とともに、アニメ「キルラキル」の挿入歌「サンビカ」を投下。怒号のような歓声を背に、「D'AZUR-EST」ツアーの特別公演を締めくくった。

なお藍井のニューシングル「翼」は7月20日にリリース。表題曲は7月から放送されるテレビアニメ「アルスラーン戦記 風塵乱舞」のオープニングテーマに採用されている。また現在彼女の公式モバイルファンクラブ「エイルランド」とLINE公式アカウントでは7月4日23:59まで、11月の武道館2公演のチケット先行予約を受け付けている。さらに彼女のYouTube公式チャンネルでは武道館公演の告知映像が公開されている。

※動画は現在非公開です。