CDでは再現不能な音も反映、「ゴジラ」サントラ初のアナログ盤

作曲家・伊福部昭の生誕100年、および映画「ゴジラ」の公開60年を祝して、伊福部が作曲した「ゴジラ」「キングコング対ゴジラ」のサウンドトラックが180g重量盤アナログで本日12月24日にリリースされた。両サントラの単独完全版がアナログで発売されるのはこれが初となる。

1954年に録音された第1作「ゴジラ」の音楽はオープンリールの磁気テープで録音されており、これまで「ゴジラ」の音楽が商品化される際はエコー成分の追加やさまざまなイコライジング処理が施されるのが通例だった。また、これまでのCDフォーマットでは、サンプリング周波数などの制限からマスターに収められた情報を100％そのまま商品に反映させることは不可能だった。今回の「ゴジラ」アナログ盤は、マスターテープに記録された情報が可能な限りそのままの状態で商品化されている。

また、アナログ盤としては初のリリースとなる「キングコング対ゴジラ」は、当時としては破格の4ch立体音響で録音されたマスター音源を2chステレオにミックスした音源を収録。映画用の35mmフィルム全面に磁気を塗布した録音媒体「35mmマグネチックフィルム」ならではの、重厚な低音と深みのある響きが存分に再現されている。

なおジャケットは、1954年にまだLP盤が普及していなかったことから「もしもLPがあったなら」というコンセプトで、映画公開前に宣材として使用されていたビジュアル「美女を片手に抱いたゴジラの姿」を使用した、“架空のアルバムの復刻ジャケ”といったアートワークになっている。

※記事初出時、本文に事実誤認がありました。訂正してお詫びいたします。