12月12日、「
本作は「1匹の猫が住みつく、とある駅を利用する人々を描く」というルールのもと、若手監督4人がそれぞれの個性を発揮して制作した短編4本からなるオムニバス。
解散の危機を迎えた漫才コンビの顛末を描く「猫まんま」に出演した三浦は、「監督の家で撮影したので本棚とか映画とかのぞかせてもらいましたが、甘酸っぱい青春が詰まってました」と撮影現場を回想。監督の上田は、「芸人になるか映画を撮るか本気で悩んでいたので、今回芸人が登場する映画を撮ることができて本当によかった。稽古する時間もなかったので、(芸人の経歴を持つ)三浦さんにダメ出しされながらでしたが、2人(三浦と木南)が完全な漫才師になってくれたなと思います」と、三浦と木南に賛辞を贈った。
女子中学生の嘘のメールが招いた思いがけない事態を描く「ひかりと嘘のはなし」で監督を務めた早坂は、「猫はおびえていたけど、平和な現場でした」と振り返る。柴田は、「(早坂が)常に笑っていて、現場の空気感が優しかった。それが映画の仕上がりにも反映されたと思います」と語った。
スリを働く母娘の絆を描く「一円の神様」でメガホンを取った浅沼は、「ずるくて弱くてもろい母娘。子供を必死に育てたいという気持ちが心に何か残れば!」と作品への想いを観客に伝える。山田は「撮影初日、10時に入って16時から撮影開始。その6時間何してるのかなーって思いながら声がかけられない状況で。周りのスタッフが監督の中の何かを待って気にかけて見守っている、穏やかな時間だった。いい思い出」と話す。これに対して浅沼は、「ラストシーンをどうすればいいか正解がわからない中、日が暮れたことでいいワンカットがとれた。山田さんにはすごく助けていただいた」と感謝を述べた。
休業中のホテルの支配人と事情を抱える宿泊客の交流を描く「ホテル菜の花」は、“女優猫”のり子がもっとも多く登場する作品。のり子は機嫌がよく神がかった演技も見せたようで、「演出以上のことをやっていただいた。まっすぐ走るだけのシーンで振り返ってくれたり」と、監督の中泉が絶賛する。また主演の山中については、「(自分が)役者をやっていた時分から、同じ年頃ということで比較されたりもしたけど、とにかく尊敬していたので一緒に仕事がしたかった。理想の芝居をしてくれて、熊澤さんもついてきてくれた」と語る。一方山中は、「キャストのみんなと監督でカードゲームをやって距離が縮まったけど、最後に自分がぼろ負けして本番に入ってしまって、そのまま(続きを)できてないからね。ねぇ監督」と恨み節を口にし、笑いを誘った。
なお本日13日から16日にかけて、篠原哲雄、中野量太、山本透、犬童一心をゲストに迎えたトークショーがテアトル新宿で開催される。さらに18日には、上映期間中に実施する人気投票の結果を発表。1位に輝いた作品の監督には、東京のシネ・リーブル池袋での特集上映開催の権利が与えられる。詳しくは映画の公式サイト、Facebookで確認を。
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