4月から5月にかけて上演される、
「カラカラ天気と五人の紳士」は紳士たちを軸にした、別役実の不条理劇。劇中では懸賞で棺桶を当てた5人の紳士と女性2人のやり取りが描かれる。本作への出演について、溝端は「不条理劇という点では2017年のハロルド・ピンター『管理人』で経験しているのですが、作品に真っ直ぐアプローチしつつも答えがない、というところがすごく演劇的だなという印象がありました。『カラカラ天気と五人の紳士』も不条理劇ではあるんですけれど、読んでいるだけで面白いという感覚は新鮮で、心温まるところもあるし、クスッと笑えるところもあるし、少し前の戯曲ではありますが、現代に通じるところもある。しかも登場人物に先輩方を当てはめながら読んでいくと、『当て書きなんじゃないか』と思うくらい面白いんです(笑)」と語る。
演出の加藤については、「これまで何本か加藤さんが演出作品を拝見したことがあって、いつかご一緒できたらと思っていました。なので今回は非常に光栄です!」と述べ、「加藤さんが手がける作品は、“難しいことや珍しいこと、新しいことをやっているぞ!”、と見せつける感じではなく、自然な流れとして面白い作品になっているところにセンスを感じます。実際にお会いすると普通の若い三十代の男性という印象ですが、そんな加藤さんが心の奥底ではあんなことを考えているんだ……!と(笑)。恐怖を感じるくらいの才能をお持ちの方だな、と思います」と信頼を寄せた。
また共演の堤真一、藤井隆、野間口徹、小手伸也、高田聖子、中谷さとみについては「とても頼り甲斐のある、百戦錬磨の先輩たちです!」と即答。「シス・カンパニーさんは毎回すごく厳しい目で俳優さんを選ばれますが、今回も素晴らしいキャスティングですよね。そんなシス・カンパニーさんの舞台に出演できることは、役者としてとてもうれしいことです」と喜びを語った。
なお不条理劇という点で、役へのアプローチに普段との違いはあるかという質問には「いつもは劇中で起きる事象などから逆算して、そこまでにどんな流れやつながりがあるかを考えていくのですが、今回は紳士5人が、5人で1つのような感じがあり、自分の役がどうかということはあまり考えていないところがあります。また最近は若い人とお芝居することが多く、それももちろん勉強になるのですが、今回のように先輩しかいない現場、末っ子っぽい現場は久しぶりなので(笑)、先輩方の胸を借りる気持ちで、思う存分出したいものを出して楽しめるものを作れたらと思っています」と意気込んだ。
最後に溝端は観客に向けて、「別役さんの作品で、不条理劇で……となると敷居が高い感じがするかもしれませんが、決してそんなことはなく、エンタテインメントとして普通に楽しめる戯曲だと思います。別役さんと加藤さんの化学反応も楽しみですし、これほど個性豊かな俳優さんたちを加藤さんがどうまとめて具現化させていくのか……すごく面白い体験になると思いますので、ぜひ多くの方に観に来ていただきたいです」とメッセージを送った。
公演は4月6日から26日にかけて東京・シアタートラム、5月2日から4日まで岡山・岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場、7日から11日まで大阪の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、15・16日に福岡・キャナルシティ劇場にて上演される。一般前売りは3月9日10:00に販売スタート。
シス・カンパニー公演「カラカラ天気と五人の紳士」
2024年4月6日(土)~26日(金)
東京都 シアタートラム
2024年5月2日(木)~4日(土・祝)
岡山県 岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場
2024年5月7日(火)~11日(土)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
2024年5月15日(水)・16日(木)
福岡県 キャナルシティ劇場
作:別役実
演出:加藤拓也
出演:堤真一、
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