スーパー歌舞伎「三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』」が明日2月4日に東京・新橋演舞場にて開幕。それに先がけてゲネプロと囲み取材が行われた。
「ヤマトタケル」は、哲学者の梅原猛が三代目市川猿之助(二世市川猿翁)に書き下ろした1986年初演作。2月から3月にかけて行われる東京・新橋演舞場では、小碓命後にヤマトタケル / 大碓命を中村隼人と
囲み取材で、意気込みを問われた隼人は「この作品は38年前に團子くんのおじい様である猿翁のおじさまが創られたスーパー歌舞伎第1作目の作品です。最近の新橋演舞場では『流白浪燦星』や『刀剣乱舞』などの新作歌舞伎が生まれていますが、新作歌舞伎の原点ともいわれる作品を上演させていただく、さらに初日である2月4日が38年前の初演と同じ日でして、そんな特別な日に私がヤマトタケルを勤めさせていただくというのは大変有難いことだと感じています。また、このお役は実は父の(中村)錦之助も30数年前に勤めていて、スーパー歌舞伎を親子で主演を演じるというのは初めてのことと伺っているので身の引き締まる思いです」とコメント。
團子は「『ヤマトタケル』という作品は私が初舞台を踏ませていただいた作品でもあり、歌舞伎を好きになったきっかけの作品の一つでもありますので、自分としても思いがある作品です。隼人さんがおっしゃったことの繰り返しにはなりますが、38年前の初演の初日と同じ日に舞台を勤めさせていただくのは本当に嬉しく有難く思っています。とにかく一所懸命努めたいと思います」と真摯に述べる。
米吉は「初演の時から私の父(中村)歌六がタケヒコ役で度々出演させていただいておりました。私自身も、昨年亡くなられた猿翁のおじさまが初舞台の時に口上を仰っていただいたこともあり、澤瀉屋さんと我が家は本当に縁が深く、この『ヤマトタケル』という作品に出演させていただくことができて、心から嬉しく思っています。また今回は姉妹である兄橘姫と弟橘姫の二役を演じるのですが、1人でこの二役を演るというのは本当に久しぶりのことなんです。本公演では(中村)福助のお兄さん以来ですね。福助のお兄さんも昨日、歌舞伎座で会った父に『修ちゃん(米吉)頑張ってるー?』と声をかけてくださったそうです。二役を演じるということが原作の梅原先生の書いた脚本のつくりでもあるので、今回はそういった部分も皆様にお楽しみいただければなと思っております」と話した。
スーパー歌舞伎「三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』」の東京公演は3月20日まで。本公演はその後、5月6日から19日まで御園座、6月8日から23日まで大阪・大阪松竹座、10月に博多座にて行われ、御園座公演と大阪松竹座公演では、小碓命後にヤマトタケル / 大碓命を團子、兄橘姫 / 弟橘姫を
スーパー歌舞伎「三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』」
2024年2月4日(日)~3月20日(水・祝)
東京都 新橋演舞場
作:梅原猛
監修:石川耕士
脚本・演出:二世市川猿翁
出演
小碓命後にヤマトタケル / 大碓命:中村隼人、
兄橘姫 / 弟橘姫:
帝:
皇后 / 姥神:
タケヒコ:
ヘタルベ:
犬神の使者 / 琉球の踊り子 / 新朝臣:
ヤイラム:
老大臣:
倭姫:
国造の妻:
熊襲兄タケル / 山神:
帝の使者:中村隼人、市川團子、市川青虎(交互出演)
尾張の国造:
熊襲弟タケル:中村錦之助、中村歌之助(交互出演)
みやず姫:市川笑野、市川三四助(交互出演)
2024年5月6日(月・振休)~19日(日)
愛知県 御園座
出演
小碓命後にヤマトタケル / 大碓命:市川團子
兄橘姫 / 弟橘姫:
帝:市川中車
タケヒコ:中村福之助
熊襲弟タケル / ヘタルベ:中村歌之助
犬神の使者 / 琉球の踊り子 / 新朝臣:嘉島典俊
ヤイラム / 帝の使者:市川青虎
尾張の国造:
老大臣:市川寿猿
倭姫:市川笑三郎
国造の妻:市川笑也
熊襲兄タケル / 山神:市川猿弥
皇后 / 姥神:市川門之助
2024年6月8日(土)~23日(日)
大阪府 大阪松竹座
出演
小碓命後にヤマトタケル / 大碓命:市川團子
兄橘姫 / 弟橘姫:中村壱太郎
帝:市川中車
タケヒコ:中村福之助
熊襲弟タケル / ヘタルベ:中村歌之助
犬神の使者 / 琉球の踊り子 / 新朝臣:嘉島典俊
ヤイラム / 帝の使者:市川青虎
尾張の国造:嵐橘三郎
老大臣:市川寿猿
倭姫:市川笑三郎
国造の妻:市川笑也
熊襲兄タケル / 山神:市川猿弥
皇后 / 姥神:市川門之助
2024年10月
福岡県 博多座
出演
未定
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Miyuki Warita @mituhime
【会見レポート】38年前の初演と同じ日に「ヤマトタケル」開幕、中村隼人「身の引き締まる思い」(舞台写真あり) https://t.co/LGcK7fsRi3