これは11月7日にリリースされた初の全国流通盤ミニアルバム「Problems」を携えて実施されるもので、12月12日に東京・LIQUIDROOM ebisuで行われた「プロブレムナイト」の大阪編にあたる。チケットは今月24日より一般発売スタート。
東京公演で彼らはアルバム収録曲のほか、既に完売している作品からも楽曲を多数披露。充実したセットリストで集まった観客を魅了した。
ステージ上にふらりと現れたメンバーは、「Problems」のオープニングナンバー「カザーナ」からライブを開始。3人が重ねる分厚いコーラスが場内に響きわたると、会場は一気に独特のペトロールズワールドに染め上げられていく。長岡亮介(Vo, G)は満員のフロアに向かって「こんばんはペトロールズです。よろしくお願いします」と丁寧に告げ、続く「ASB」で「リキッドで遊ぼう 問題抱えて遊ぼう」と歌詞を変えて歌いオーディエンスを喜ばせた。
軽妙なリズムを持つアレンジに生まれ変わった「水蒸気」のあと、バンドは「止まれ見よ」「インサイダー」の2曲を間髪入れずにプレイ。三浦淳悟(B)と河村俊秀(Dr)のリズム隊が作り出す盤石の土台の上に長岡のひょうひょうとしたボーカルが乗り、緩やかなグルーヴが生み出される。「止まれ見よ」では長岡が珍しくシンガロングを煽り、「インサイダー」では各パートが怒涛のソロを披露。じわじわと高まる熱気の中でオーディエンスは気持ち良さそうに体を揺らした。
メンバーからの挨拶を挟んで演奏された「アンバー」「誰」がペトならではの浮遊感をもたらすと、その空気をガラッと変える緩いMCに突入。彼らは結成当初の頃のエピソードを交えつつ、2005年に作ったという「貝」を届けた。長岡いわく“若々しい”この曲は、今の彼らの楽曲に見られるような隙間のあるアレンジではない、比較的音数の多いミドルナンバー。観客はペトロールズの黎明期を垣間見るように、このプレミアムな曲をじっくりと楽しんでいた。
「気化」「磁気」「ないものねだり」といった過去の人気曲が立て続けに投下されたのち、「ELF」では濃密なセッションが繰り広げられる。河村による「金八先生」やヴィジュアル系バンドのモノマネをしながらのライブ告知が観客の笑いを誘うと、3人はディープな「モラル」から「よなかのすうがく」へつなげて再び観客をバンドの世界観に引き込んだ。
クライマックスを彩ったのは、長岡が“浮雲”として参加した東京事変でも演奏されていた「OSCA」。途中三浦のベースを筆頭にテンポアップするとオーディエンスは大歓声で応え、会場はこの日1番の盛り上がりを見せる。そしてラストには代表曲のひとつ「雨」が披露され、本編は温かな雰囲気の中で締めくくられた。
アンコールの拍手に呼び戻された3人は、めまぐるしい展開と気だるいボーカルが魅力的な「ホロウェイ」、交差する3人のコーラスが心地良い「つばめ」の2曲を熱演。全18曲を演奏し終えた彼らはたくさんの観客に感謝の気持ちを伝えながら、颯爽とステージを後にした。
ペトロールズ「プロブレムナイトウエスト」
2013年2月6日(水)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
OPEN 18:00 / START 19:00
ペトロールズ「プロブレムナイト」2012年12月12日セットリスト
01. カザーナ
02. ASB
03. 水蒸気
04. 止まれ見よ
05. インサイダー
06. アンバー
07. 誰
08. 貝
09. 気化
10. 磁気
11. ないものねだり
12. ELF
13. モラル
14. よなかのすうがく
15. OSCA
16. 雨
<アンコール>
17. ホロウェイ
18. つばめ
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音楽ナタリー @natalie_mu
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