「Dos Moons」はホラーマンガ家・
ティザームービーはテレビアニメ「ドラえもん」のオープニングや大滝詠一「君は天然色」のミュージックビデオなど、数々のアニメーションを手がける映像ディレクター・
荘子itはステートメントの中で「Dos Moons」について「前作『Dos Atomos』が自分達を拘束しているものをテーマにしていたとすれば、今作『Dos Moons』のテーマは「自由」だ」と解説。また、5月9日にスタートするフルバンド編成のリリースツアーに向けて「来週5/7にひとまず音源はリリース(=解放)されるが、すぐ5/9渋谷O-Eastのワンマンライブに拘束されに来て欲しい」と呼びかけている。
Dos Monos - Dos Moons (Official Teaser)
荘子itによるステートメント
前作『Dos Atomos』が自分達を拘束しているものをテーマにしていたとすれば、今作『Dos Moons』のテーマは「自由」だ。
よく言う話では、人は拘束されていることを自覚したときに初めて、それまで水や空気のように当たり前にあると思っていた「自由」を渇望するようになる。
ところが、サルトルが言った「自由の刑」は一般的な「自由刑」と全く反対の意味で、僕たちはむしろ自由であることを強制されている。コペルニクス的な発想だ。
意志に反して部屋から出られなくなる映画『皆殺しの天使』は風刺だが、程度は違えど現実の人間の行動も大して変わらず自縄自縛ばかりで、外に踏み出すのは簡単なようで難しい。コロンブス的な発想だ。
しかも、何故か「自由の刑」は終身刑ではないらしく、何者かになることで解放されるし、何度でも処され直す。結局のところ、監獄の中と外で、どっちが「自由」なのかは判別不可能だ。
15の夜、支配からの逃走。
25くらいで、自由からの逃走。
35歳問題、逃走すべきものの喪失がもうすぐそこで待っている。
究極の自由とは、「監獄の中と外に同時にいること」かもしれない。そのような非現実的なあり方を、例えば『ロスト・ハイウェイ』のような作品を創造することで提示したのがデイヴィッド・リンチだった。
そしてそのような自由のあり方は、永遠に一つの方法や解答に固定されることがない。だから人は何かを作り続ける。
『音楽は自由にする』は、Flying Lotusのコズミック・ブラザーこと坂本龍一の自伝のタイトルだが、「自由」は名詞として固定されるものではなく、「自由にする」という動詞でしかあり得ないということを見事に表している。Flying Lotusのビートを聴いてヒップホップのビートを作り始めた僕は、幕末以来のドラゴン坂本のコズミック・ネフューとして、音楽で自由にする。まずはDos Monosの仲間達を、次いで世界を。僕のトラックの上でラップする二人は真に自由だ。それに触発されて僕もできる限り自由にラップをしている。
4曲のタイトルはそれぞれ、男達の破壊衝動と性的リビドーの短絡を一身に浴びたリタ・ヘイワースの出世作のタイトル及び役名「Gilda」、何者かになろうともがく姿そのものが異形の魅力を放つキャラクター「Pearl」、The Killersが来日公演でひっそりとセトリから消した代表曲“Miss Atomic Bomb”のモデルでありながら、バーベンハイマーの炎上中にすらもはや誰もその固有名を口にすることのないミスコン女王「Lee Merlin」、そうした女たちの魔力を利用する実際には何者でもない男「Oz」、の名を借りている。まだまだ完遂されない無限の自由を求めてDeluxe版も構想中だ。
来週5/7にひとまず音源はリリース(=解放)されるが、すぐ5/9渋谷O-Eastのワンマンライブに拘束されに来て欲しい。
自らを自らの意志で一時拘束することだけが、本当の意味で「自由になる」ことだからだ。
荘子it
Dos Monos「Dos Moons」収録曲
01. Gilda
02. Pearl
03. Lee Merlin
04. Oz
Tour D
2025年5月9日(金)東京都 Spotify O-EAST
<出演者>
2025年5月22日(木)北海道 cube garden
<出演者>
Dos Monos / テレビ大陸音頭
2025年5月30日(金)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
<出演者>
Dos Monos / おとぼけビ~バ~
しょうた @curry_oden
楽しみに待ってる。 https://t.co/8q3ySxtPfd