石鹸はやっぱり号泣!怒髪天は全身全霊で熱演!デジャブ感満載カオスなグループ魂「三宅ロックフェス」

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グループ魂が9月5日に東京・新宿LOFTにて対バン企画「三宅ロックフェスティバルvol.4」を開催した。

号泣する石鹸(Dr / グループ魂)と横で熱唱する増子直純(Vo / 怒髪天)。(撮影:緒車寿一)

号泣する石鹸(Dr / グループ魂)と横で熱唱する増子直純(Vo / 怒髪天)。(撮影:緒車寿一)

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今回の対バンは、1月に行われた再結成ライブの模様を収めた「一年ぶりの再結成!中野サンプラザ」Blu-rayボックスの発売を記念して急遽企画されたもの。「三宅ロックフェスティバル」はグループ魂の石鹸(Dr)こと三宅弘城が50歳を迎えた2018年に初開催され、以降不定期で行われている企画で、石鹸が自身が敬愛するアーティストを招き、ステージでコラボレーションを楽しみ、さらにはうれしさのあまり号泣するというのが定番になっている。約4年ぶりの開催となった今回のゲストとして召喚されたのは怒髪天。会場には初回と同じ新宿LOFTが選ばれ、グループ魂のメンバー曰く「デジャブ感のある一夜」となった。

「三宅ロックフェスティバルvol.4」の様子。(撮影:緒車寿一)

「三宅ロックフェスティバルvol.4」の様子。(撮影:緒車寿一)[拡大]

港カヲル(46歳 / グループ魂)(撮影:緒車寿一)

港カヲル(46歳 / グループ魂)(撮影:緒車寿一)[拡大]

通常は対バン企画では主催者側が後攻を務めるのが定石だが、暗転と同時に現れたのは港カヲル(46歳)。お馴染みの前口上が終われば怒髪天が現れるのかと誰もが思っていたとき、港は「石鹸が怒髪天のライブを心おきなく観たいんだって! グループ魂で気持ちよくなって、楽屋でダメ出しされて、怒髪天でととのうのがいいんだって」と、サウナ好きの石鹸の「温冷交代浴」になぞらえつつ、ゲストより先に主催者がパフォーマンスする異例の流れであることを説明する。さらに「ほぼ第1回と同じメンツ。想像の斜め下をいってるだろう」となぜか自慢げに語り、主役の石鹸を招き入れた。その石鹸は定位置のドラムセットに足を向けず、ステージの中央へ。代わりにドラム前にスタンバイしたのは怒髪天の坂詰克彦(Dr)。ライブのオープニングを飾るのはもちろん「三宅ロックフェスティバル」のテーマである「男は泣く」だ。石鹸が堂々たるフロントマンぶりを観客に見せつけていると、怒髪天メンバーがステージに合流し、全員が「三宅! 泣け!」とコールを巻き起こす。さらに観客は歓声の代わりにグループ魂のグッズである「再結成応援スリッパ」を小気味よく叩き、会場を盛り上げていく。1曲目にしてアンコールさながらの空気が生まれる中、石鹸は一粒も涙を流すことなく、清々しい笑顔で「今日はどうもありがとうございました!」と締め始め、この展開に港は「アンコールかよ! おじさんたち帰れよ!」とツッコみ、怒髪天をステージから追い出し、石鹸をドラムセットに追い立て、破壊(Vo)を呼び込んだ。

石鹸(Dr / グループ魂)(撮影:緒車寿一)

石鹸(Dr / グループ魂)(撮影:緒車寿一)[拡大]

フルメンバーがやっとそろったところで、グループ魂のライブは「モテる努力をしないでモテたい節」で本格的にスタート。7人がファンの前で演奏するのは1月の再結成ライブ以来だったが、楽器隊はそのブランクを感じさせない豪胆なアンサンブルを奏で、破壊、港、バイト君(大道具)はステージを所狭しと暴れ回る。50代とは思えないエネルギッシュさで、メンバーは「ずるむケーションブレイクダウン」「Over 30 do The 魂」といった下ネタ全開のナンバーをちぎっては投げちぎっては投げとばかりに投下。曲の間には、ブラックジョークをたっぷり盛り込んだ時事ネタトークがフロアに失笑の嵐を巻き起こし、グループ魂らしいカオスなステージが繰り広げられていく。

「三宅ロックフェスティバルvol.4」の様子。(撮影:緒車寿一)

「三宅ロックフェスティバルvol.4」の様子。(撮影:緒車寿一)[拡大]

アツシ(Vo / ニューロティカ)(撮影:緒車寿一)

アツシ(Vo / ニューロティカ)(撮影:緒車寿一)[拡大]

ライブ中盤で披露された「痛風だけど恋愛したい」では「この曲で泣いた人が勝ち」という謎のルールが生まれ、メンバーが真面目にそれぞれのパートを熱唱するひと幕も。しかし、すぐ泣くことで有名な石鹸はおろか誰一人として涙を流さず、わずか数分でルールは反故にされてしまう。そうこうしているうちに今度は「三宅ロックフェスティバル」の初回にも登場したニューロティカのアツシ(Vo)がひょっこり現れ、「I was PUNK!!~グループ魂にあっちゃん(NEW ROTE'KA)は?~」でグループ魂とコラボ。抜群のパフォーマンスとコンビネーションで、グループ魂との絆の深さを証明した。アツシがニューロティカの楽曲「ア・イ・キ・タ」を歌い切ったあとに勢いよく始まったのは「押忍!てまん部」。演者も観客もインパクトのある振付を一斉に踊り、奇妙な一体感をフロアに作り出す。なお、1月の再結成ライブでは3曲目で号泣していた石鹸だったが、この日はラストナンバーの「グループ魂のテーマ」まで笑顔を崩すことなくドラムを叩き続けていた。

怒髪天(撮影:緒車寿一)

怒髪天(撮影:緒車寿一)[拡大]

グループ魂からバトンを受け取った怒髪天は「裸武士」でライブの口火を切る。増子直純(Vo)の情熱的なダミ声に観客も一斉に拳を突き上げ、爆音に身を委ねた。「よく来たあー!」と増子が叫んだのを機に、4人は上原子友康(G)が華麗なギターソロを弾き倒す「HONKAI」や、血気盛んな歌詞が聴く者の心を震わせる「ジャカジャーン!ブンブン! ドンドコ!イェー!」など、怒髪天の真髄を凝縮したR&Eナンバーを矢継ぎ早に披露した。

増子直純(Vo / 怒髪天)(撮影:緒車寿一)

増子直純(Vo / 怒髪天)(撮影:緒車寿一)[拡大]

「今日(MCで)いじろうと思ったことを全部いじられた!」とグループ魂の時事ネタMCに御株を奪われたとばかりにボヤき節で始まった増子のトーク。「三宅ロックフェス」初回にも出演している彼は、「(このフェスは)石鹸のためだけにやるという。やってほしい曲を事前に聞くところから始まる。だから俺が作ったセットリストだと思わないで! キラーチューンだらけだけどキルされるのは俺だぜ! すべては石鹸のために」と男気あふれる言葉を放ち、「プレイヤーI」をはじめ、「歩きつづけるかぎり」「ひともしごろ」など怒髪天流の人生讃歌を血管が切れんばかりの勢いで熱唱。上原子、清水泰次(B)、坂詰克彦(Dr)も全身全霊の演奏で増子の歌を支え、楽屋で見守る石鹸の期待に応えていく。

メロウな「つきあかり」を歌い終えたところで増子は、「死んじゃうよ……死んじゃうって。リクエスト厳しいよ」と高いテンションを求められるセットリストに恨み言を漏らしつつ、「(ライブに)呼んでくれてうれしいですよ」とグループ魂の楽曲の秀逸さを絶賛。しかし次の瞬間には「このセットリスト、重いって! もういいよ!」と満身創痍の様相を見せる。しかしまだまだ終われないとばかりに、ライブの鉄板曲「酒燃料爆進曲」で自らを鼓舞。坂詰が楽曲ブレイクで「石鹸大好きー!」とシャウトしたのに続き、「お待たせしました、オールラインナップです!」と増子が出演者全員をステージに呼び込んだ。演者の9割が50代というオールラインナップで届けられたのは、怒髪天の代表曲「オトナノススメ」だ。石鹸と増子がリードボーカルを担う形で曲が始まるも、石鹸は早々に号泣。とめどなくあふれる涙を腕で拭い、増子にサポートされながらマイクを握り締める石鹸に観客は温かな眼差しを向ける。

「三宅ロックフェスティバルvol.4」の様子。(撮影:緒車寿一)

「三宅ロックフェスティバルvol.4」の様子。(撮影:緒車寿一)[拡大]

「三宅ロックフェスティバルvol.4」の様子。(撮影:緒車寿一)

「三宅ロックフェスティバルvol.4」の様子。(撮影:緒車寿一)[拡大]

石鹸が「(『オトナノススメ』は)百発百中で泣くんですよ」と目を赤くしながら語ると、増子は「泣く曲じゃないけどなー。でも石鹸が泣いていると俺ももらい泣きしそうになる」と返す。そんなやりとりを挟み、怒髪天メンバーは石鹸をフロアに下ろし、その真正面で「ド真ん中節」をパフォーマンスするというファン泣かせのステージを披露する。増子曰く「死力を振り絞った」パフォーマンスを目の前で見せられた石鹸は、当然のことながら男泣き。最後にステージに上げられた石鹸は怒髪天の4人と手をつなぎ、メンバーさながらに挨拶をして「三宅ロックフェスティバル」に幕を下ろした。

なお、Spotifyでは本日9月7日より「一年ぶりの再結成!中野サンプラザ」のライブ音源5曲とともに、暴動と港によるトークを配信中。

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「三宅ロックフェスティバルvol.4」2022年9月5日 新宿LOFT公演セットリスト

グループ魂

01. 男は泣く
02. モテる努力をしないでモテたい節
03. ずるむケーションブレイクダウン
04. Over 30 do The 魂
05. ラーメン二郎
06. ケーシー高峰
07. それでも生きなきゃ死んじゃう音頭
08. モテる努力をしないとモテないゾーン
09. 痛風だけど恋愛したい
10. IN
11. I was PUNK!!~グループ魂にあっちゃん(NEW ROTE'KA)は?~
12. ア・イ・キ・タ
13. 押忍!てまん部
14. 高田文夫
15. グループ魂のテーマ

怒髪天

01. 裸武士
02. HONKAI
03. ジャカジャーン!ブンブン! ドンドコ!イェー!
04. プレイヤーI
05. 歩きつづけるかぎり
06. ひともしごろ
07. クソったれのテーマ
08. 孤独のエール
09. つきあかり
10. 酒燃料爆進曲
11. オトナノススメ
12. ド真ん中節

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読者の反応

三宅弘城 @miyasekken

最っっ高の夜でした💧
思い出しても泣けてくる…😭 https://t.co/qHWwJw9uKu

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