新生KEN BAND、ツアーファイナルで新たな魅力を提示

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ベーシストとしてJun Grayが加わった新生KEN BANDが、ショートツアー「Ken Yokoyama "The Homecoming Tour"」を実施。ツアーファイナルとなる赤坂BLITZ公演が、2月20日に行われた。

ライブ当日は、Kenによるギター教則DVD「横山健 B Class Guitar Lesson」の発売日。憧れの内田勘太郎とのセッションについてなど、見どころをファンに伝えた。

ライブ当日は、Kenによるギター教則DVD「横山健 B Class Guitar Lesson」の発売日。憧れの内田勘太郎とのセッションについてなど、見どころをファンに伝えた。

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2月13日の仙台公演を皮切りに、全国5都市で行われた今回のツアー。最終日となったBLITZ公演では、元POTSHOTや元KEMURIのメンバーによる新バンドREDEMPTION 97をゲストに迎え、熱い共演が繰り広げられた。

オープニングアクトを務めたREDEMPTION 97は、ほぼ定刻どおりにステージに登場。RYOJI(Vo)の「スカのビートで楽しんじゃってちょうだい!」を合い言葉に、緩急入り乱れた展開を持つスカコアチューンが立て続けに披露された。最初は様子見状態だったフロアの観客も、いきなりの攻勢に心奪われ、次々にクラウドサーフを始めた。

曲名や歌詞に、シンプルで心に響くメッセージを詰め込んだREDEMPTION 97。約30分という短い時間ながらも、この日会場を訪れたKEN BANDのファンを確実に掴んでいった。

約20分の転換を経て、再び会場が暗転。Jun Grayを含むメンバー4人がステージに登場し、ライブは「I Go Alone Again」からスタート。バンドは続いて「Pressure」「Why」といったアッパーチューンを連発し、フロアは早くも最初のピークを迎えた。

前任ベーシストのサージとは異なり、すべての曲にピック弾きで対応するJunのプレイはタイトそのもの。自然とバンド全体の雰囲気も、以前より若干タイトかつソリッドさが増したように感じられた。また、サージのコーラスパートは、ギターの南英紀が担当。サージの不在を惜しむファンもいるかもしれないが、それ以上にこの日のライブからは新たなKEN BANDがスタートしたことが、はっきりと提示されていた。

今回のライブでは、新たなアレンジを加えた「Love Me Slowly」、現編成でレコーディングされたスタジオテイクがMySpaceで配信中の「Going South」、4月にリリースされるスプリットアルバム「The Best New-Comer Of The Year」収録曲の「You're Not Welcome Anymore」など、現在の4人の個性が取り入れられた楽曲も演奏。また、SNUFFのトリビュートアルバム「Yowavinalaaaafincha? -A Tribute To Snuff-」に提供した「What Kind Of Love」まで披露され、会場の熱気をヒートアップさせた。

MCでは、南の元バンドメイトが参加するREDEMPTION 97の話題に触れ、楽屋が和やかな雰囲気だったとコメント。また、Ken Yokoyamaは「5月のスプリット・ツアーが終わったら、ライブはしばらく休みます。新曲作らなきゃね」と語り、フロアから残念がるファンの姿も見受けられた。

観客の大合唱が印象的な「Not Fooling Anyone」「Believer」を経て、ライブ本編は「Go With The Flow」で終了。しかし、これだけじゃ満足できないファンは、メンバーがステージから去るとすぐにアンコールを求める“パンクロック・コール”を始めた。しばらくすると、メンバーが再びステージに現れ、ファンの“パンクロック・コール”にあわせて「Popcorn Love」を披露。バンドとファンとの一体感を感じ取ることができた瞬間だった。その後のMCでは、Kenが南に「Tsudaくん(REDEMPTION 97のベース。元KEMURI)が聞いてるかもしれないから、彼との思い出を話しなよ」と話題を振り、南がTsudaとの出会いを語り始めることに。これにあわせて、Kenはギターでランディ・ローズ(OZZY OSBOURNE BAND)「Dee」を弾き始め、場を盛り上げていた。

南が「そんな(Tsudaへの思いが詰まった)曲を次にやります」と冗談ぽく言うと、続けてバンドは「I Love」をプレイ。その後はおなじみのリクエスト大会となり、Kenがファンから聴きたい曲を募った。「My Day」や「Handsome Johnny」のほか「Can't Take My Eyes Off Of You」などが演奏され、この曲のエンディングでは南とKenがJunにドッキリを仕掛けるサプライズも。Junは見事にひっかかり全員が大笑いするなど、さまざまな場面から現メンバーの仲の良さを垣間見ることができた。

Hi-STANDARD「Stay Gold」のカバーで熱く盛り上がった後に、人気ナンバー「How Many More Time」でライブは終了。Kenはファンにギターピックを手渡したり投げたりしてから、ステージを去っていった。その後もフロアからは10数分にわたりアンコールを求める“パンクロック・コール”が続き、ファンの興奮や感動はなかなか醒めることはなかった。

Jun Grayという先輩ベーシストを迎え、より強靱なバンドサウンドを手にしたKEN BAND。近い将来にリリースされるであろうニューアルバムでどのような変化をみせてくれるのか、今から楽しみなところだ。

「Ken Yokoyama "The Homecoming Tour"」
赤坂BLITZ公演 セットリスト

01. I Go Alone Again
02. Pressure
03. Why
04. Love Me Slowly
05. Cheap Shot
06. Last Train Home
07. Going South
08. Summer Of '99
09. Jealous
10. You're Not Welcome Anymore
11. I Can't Smile At Everyone
12. Ricky Punks
13. Ricky Punks II (The Lamepire Strikes Back)
14. What Kind Of Love
15. Not Fooling Anyone
16. Believer
17. Running On The Winding Road
18. Ten Years From Now
19. Go With The Flow
--ENCORE--
E1. Popcorn Love
E2. I Love
E3. Walk
E4. My Day
E5. Can't Take My Eyes Off Of You
E6. Handsome Johnny
E7. Stay Gold
E8. How Many More Time

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音楽ナタリー @natalie_mu

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