映像制作集団・空族が台湾を捉えた映画「潜行一千里 ILHA FORMOSA(イラ・フォルモサ)」が11月22日より東京・K's cinemaほか全国で公開。監督を務めた空族の
「サウダーヂ」「バンコクナイツ」などを手がけてきた空族。舞台となる場所をとにかく歩き、そこに住む人々と交流を深め、現地の人々、歴史、現在を知り、映画を制作してきた。そんな彼らによる「潜行一千里 ILHA FORMOSA(イラ・フォルモサ)」は2026年公開予定の新作映画のリサーチ過程を記録したドキュメンタリーだ。ストリートに流れる音楽に導かれるようにたどり着いたのは、台湾原住民たちが住む村だった。彼らはアミ族やセデック族、パイワン族が住む村を訪れ、交流を深めながら、日本も含めたさまざまな国からの侵略の歴史を知っていく。
富田、相澤は「ドキュメンタリーの中で台湾のラッパー、大支(ダーギー)が『台湾の特徴とはさまざまな文化や音楽が融合するところ。そう、メルティングポットなんだ』と語っていますが、特に2020年代から原住民の若者たちが自分たちのルーツミュージックを様々なジャンルの音楽とミックスさせて台湾独自の新しい音楽を創り出しています。そこから何が生まれ出づるのか? まさにこの現在進行形の台湾の姿を観ることはグローバル化、移民の時代を生きる私たち日本人にとっても大きなヒントになることだと考えています」と伝えた。なお本作の公開期間中は空族の特集上映も行われる予定だ。
富田克也・相澤虎之助 コメント
台湾と言えば私たちには一般的に大陸との緊張関係に常にさらされている“もうひとつの中国”という中華圏のイメージが強いのですが、原住民の部落に入るとそこにはかつてはオランダ、次に中国大陸、そして日本も含めて数々の強国からの植民地政策を経て、逆にそれらの異文化を取り入れながらも自らの部族とアイデンティティを守り続けている現在の原住民の人々がいました。その原色に彩られた姿は私たちの持っていた中華圏である台湾のイメージを一新し、西洋と東洋の様々な文化の異なる移民たちと、もともと住んでいた原住民たちが長い時間をかけて共に台湾という小さな島でお互いに“共和”の道を模索し歩んでいる姿が浮かび上がってきたのです。このドキュメンタリーの中で台湾のラッパー、大支(ダーギー)が「台湾の特徴とはさまざまな文化や音楽が融合するところ。そう、メルティングポットなんだ」と語っていますが、特に2020年代から原住民の若者たちが自分たちのルーツミュージックを様々なジャンルの音楽とミックスさせて台湾独自の新しい音楽を創り出しています。そこから何が生まれ出づるのか? まさにこの現在進行形の台湾の姿を観ることはグローバル化、移民の時代を生きる私たち日本人にとっても大きなヒントになることだと考えています。
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空族が台湾を捉えたドキュメンタリー映画「潜行一千里 ILHA FORMOSA」11月公開(コメントあり)
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