映画「
本作はNHKドラマ「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」の映画版。警察犬オリバーとそのハンドラー・青葉一平が、次々に巻き起こる不可解な事件に挑んでいく。
冒頭、オダギリは「最初に言っておきたい」と真剣な表情で切り出し、公開初週の観客動員数が、2週目以降の上映スケジュールに大きく影響すると説明。「最初の金・土・日が勝負。少ないと、翌週から朝だけの上映になっちゃったり。世知辛い時代ですね。映画館でこんな話をするのもどうかと思いますが(笑)」とリアルな現実を明かし、「もし周りに『オリバー』を観たいとおっしゃっている方がいたら、初日から3日間で観ていただけると、この先が変わってくる。これだけまずお伝えしたかった!」と呼びかけた。
一平役の池松はドラマ版から続投。出演のきっかけは、オダギリと韓国で映画撮影中に構想を聞かされたことだったという。「シェパードに見えるけど、主人公にだけ着ぐるみ姿の僕(オダギリ)に見える」と聞き、「酔ってふざけてるのかと思った」そうだが、脚本がすでに完成していることが判明。脚本を読み、即答で出演を決めた。池松は「ちょうどコロナ禍の始まりの頃で、世界が困難を迎えていましたが、滑稽で自由で、モヤモヤを壊してくれるような遊び心があった。オダギリさんならではでした」と振り返る。
カリスマハンドラー・羽衣弥生役の深津は、映画からの新参加。連続ドラマ小説「カムカムエヴリバディ」の撮影現場でオダギリから映画化の話を聞いていたが、「まさか自分が出るとは思わず、『がんばってください』とだけお伝えしました」と述懐する。脚本については「まったくわからなかったです(笑)」と率直に語りながらも、その“わからなさ”に惹かれて「飛び込んでみたい」と出演を決意。ほかにもいくつか理由があるというが、「映画のパンフレットで細かく話してますので、よろしければ」とちゃっかり宣伝すると、すかさずオダギリも「理由を聞かせていただいて感動したので、ぜひパンフレットを買ってください(笑)」とアピールした。
2人との撮影について、オダギリは「演出する必要がない。尊敬する役者さんたちをお呼びしていますが、特にお二人は何も言わなくてもよかった」と絶賛。また深津の役に関して「ネタバレだけはしないで。冒頭からすごいんですよ。ちゃんと映画館で驚いていただきたい」と熱弁する。深津は「こんな期待値を上げられると……」と苦笑しつつ「オダギリ監督がOKを出してくださったものなので、その言葉を信じたいと思います」とほほえんだ。監督としてのオダギリについては、池松が「冷静に見えて、いつも情熱的。誠実でストイック。最高の監督です」と断言。深津も「絶対的に信じられる最高の監督です」と応じると、オダギリは照れ隠しのように「ほー」と声を漏らした。
イベント終盤には、“諸事情で途中退場”したオダギリと入れ替わる形で、オリバーがサプライズ登場。オリバーに代わって、池松は「『暑い暑い』と言ってます(笑)」と“通訳”を務める。そしてオリバーが「皆さんが撮影できるように舞台上に残りたい」と意思をのぞかせてフォトタイムに突入し、最後までサービス精神旺盛にイベントを盛り上げた。
「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」は9月26日より全国で公開。麻生久美子、本田翼、岡山天音、黒木華、鈴木慶一、永瀬正敏、佐藤浩市も出演している。
玉置泰紀 エリアLOVE Walker総編集長 @tamatama2
【イベントレポート】オダギリジョーは最高の監督、池松壮亮と深津絵里が語る「THE オリバーな犬」出演裏話(コメントあり / 写真10枚) https://t.co/vprQj8Lfvv