ガメラ生誕60周年プロジェクトが本格始動!昭和ガメラの4K修復が実現、映画祭も開催

5

79

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 27 31
  • 21 シェア

「ガメラ」の生誕60周年を記念したプロジェクトが本格的に始動。その第1弾として「昭和ガメラ映画祭」が12月5日より東京・角川シネマ有楽町ほか全国で順次開催される。樋口真嗣と小椋俊一による監修のもと、1作目「大怪獣ガメラ」など昭和ガメラ3作品の4Kデジタル修復も実現した。

「昭和ガメラ映画祭」ポスタービジュアル

「昭和ガメラ映画祭」ポスタービジュアル

大きなサイズで見る(全15件)

「ガメラ生誕60周年プロジェクト」ロゴ

「ガメラ生誕60周年プロジェクト」ロゴ[拡大]

1965年に大映が世に送り出した怪獣映画「大怪獣ガメラ」で初登場し、巨大な亀の姿にして、空を飛び、火を吐くガメラ。日本各地を襲いながらも、“子供たちの味方”という独自のヒーロー性もあわせ持っている。これまでに昭和ガメラ8作品、平成ガメラ3部作、令和のアニメーションなど、時代を超えて多数の作品が製作されてきた。

「大怪獣ガメラ(4Kデジタル修復版)」UHDジャケット

「大怪獣ガメラ(4Kデジタル修復版)」UHDジャケット[拡大]

「昭和ガメラ映画祭」では昭和の8作品と、昭和ガメラへのリスペクトが詰まった「小さき勇者たち GAMERA」を特別上映。4Kデジタル修復は「大怪獣ガメラ」に加え、謎の石から大怪獣バルゴンが孵化する2作目「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」、極悪非道な新怪獣ギャオスが登場した3作目「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」で行われている。この3作品は11月21日にUHD(Ultra HD Blu-ray)も発売。

「大怪獣ガメラ」などの4Kデジタル修復を監修した樋口真嗣(左)と小椋俊一(右)

「大怪獣ガメラ」などの4Kデジタル修復を監修した樋口真嗣(左)と小椋俊一(右)[拡大]

修復作業はIMAGICAエンタテインメントメディアサービスの協力のもと、オリジナルのネガフィルムから実施。平成ガメラ3部作で特技監督を務めたことで知られる樋口は「暗部に埋もれ、グレインに隠されていた怪獣たちの皮膚感を洗い出し、当時の低感度ネガフィルムに記録されていた現場の空気感を発掘するのは、試行錯誤を重ねて素晴らしい作品を作り出した先輩たちの偉業を追体験するようで、素晴らしく幸せな作業でした」と語る。小椋のコメントも以下にまとめた。

さらに、無料放送のBS12 トゥエルビでは、11月2日から毎週日曜19時に昭和3作品と平成ガメラ3部作を6週連続でオンエア。11月6日には修復の過程に密着した「船越英一郎の昭和再生ファクトリー」の特番「『大怪獣ガメラ』4K修復にて、父・船越英二が蘇る!」も放送される。「大怪獣ガメラ」の主演で大映の看板俳優であった船越英二を父に持つ船越英一郎が、昭和ガメラの再生に迫った。

「Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ」(税込9680円)

「Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ」(税込9680円)[拡大]

ガメラの関連書籍やグッズも続々登場。昭和ガメラの魅力を網羅したビジュアルブック「昭和ガメラ PhotoArchive」が10月2日、「ガメラ 大怪獣空中決戦」に登場したギャオスの全高約30cmのソフビフィギュアが10月下旬、平成ガメラ3部作をテーマにしたカードゲーム「Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ」が12月12日に発売される。

このほかの詳細は「ガメラ生誕60周年プロジェクト」の公式サイトで確認を。YouTubeではプロジェクトの特報も公開中だ。

ガメラ生誕60周年記念「昭和ガメラ映画祭」

2025年12月5日(金)~ 東京・角川シネマ有楽町ほか全国順次

上映作品

BS12 トゥエルビ「ガメラ」放送スケジュール

11月2日(日)19:00~「大怪獣ガメラ」(4Kデジタル修復版)
11月9日(日)19:00~「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」(4Kデジタル修復版)
11月16日(日)19:00~「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」(4Kデジタル修復版)
11月23日(日)19:00~「ガメラ 大怪獣空中決戦」(4Kデジタル修復版)
11月30日(日)19:00~「ガメラ2 レギオン襲来」(4Kデジタル修復版)
12月7日(日)19:00~「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」(4Kデジタル修復版)
※すべて2Kダウンコンバートで放送

船越英一郎の昭和再生ファクトリー「『大怪獣ガメラ』4K修復にて、父・船越英二が蘇る!」(予定)

BS12 トゥエルビ 2025年11月6日(木)21:00~

樋口真嗣 コメント

私が生まれた年に作られた映画ですから、かれこれ60年前の映画です。
本来なら制作に携わった方が監修すべきなのですが、見渡した限りどなたもいらっしゃいませんでした。残念なことです。
そしてこの度、私たちの世代にとってはレジェンド級のタイミングマンである、小椋俊一さんとデジタルグレーディングの第一線を切り拓いているイマジカのカラリスト、阿部悦明さんのお力添えで不肖樋口、いちファンの代表として、この大任を慎んでお引き受けさせていただきました。
暗部に埋もれ、グレインに隠されていた怪獣たちの皮膚感を洗い出し、当時の低感度ネガフィルムに記録されていた現場の空気感を発掘するのは、試行錯誤を重ねて素晴らしい作品を作り出した先輩たちの偉業を追体験するようで、素晴らしく幸せな作業でした。
とりわけ、タイミングデータから明らかになる、オプチカルプリンターを介さずにオリジナルネガを巻き戻して二重露光をしたダブルロール合成カットの多さは衝撃です。ブルーバック合成という選択肢を当たり前のように選ぶことが難しい時代に怪獣映画を撮っていた先輩たちの労苦には感服するばかりです。
誰も観たことのないガメラの誕生を、刮目してご覧下さい。

小椋俊一 コメント

この企画のお話を頂いたとき、まさか自分の子供のころ劇場で観た「昭和ガメラ」の4K修復に関われるとは思ってもみなかったので、嬉しく思いました。「平成ガメラ三部作」には、タイミングとして関わりました。劇場で皆さんがご覧になったのは、プリントフィルム(ポジ)です。今回の4K修復はネガからの修復です。ポジを通さない分、当然劇場での見え方と変わります。ネガはポジでは表現できなかった明部、暗部のディテール等、豊富な情報を持っています。その情報を損なわないように、なおかつ当時観たような質感を求めて修復しました。ご期待ください。

「ガメラ生誕60周年プロジェクト」特報

関連する特集・インタビュー

この記事の画像・動画(全15件)

読者の反応

  • 5

ティグレ @Masked_Tigre

ガメラ生誕60周年プロジェクトが本格始動!昭和ガメラの4K修復が実現、映画祭も開催 - 映画ナタリー
https://t.co/NLrZIwL4rE

#マイナタリー

コメントを読む(5件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。 大怪獣ガメラ / 大怪獣決闘・ガメラ対バルゴン / 大怪獣空中戦・ガメラ対ギャオス / ガメラ対宇宙怪獣バイラス / ガメラ対大悪獣ギロン / ガメラ対大魔獣ジャイガー / ガメラ対深海怪獣ジグラ / 宇宙怪獣ガメラ / 小さき勇者たち GAMERA / ガメラ 大怪獣空中決戦 の最新情報はリンク先をご覧ください。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。