ポン・ジュノが原作からミッキーの数を増やした理由「彼が死ぬところをもっと⾒たい」

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「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノが監督した映画「ミッキー17」のプロデューサー、チェ・ドゥホのコメントが到着。原作の「ミッキー7」から数字が増えた理由を明かしている。

「ミッキー17」新場面写真

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「ミッキー17」日本版ポスタービジュアル

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「ミッキー17」は、過酷すぎる業務命令で次々と死んでは生き返る任務に就いた男ミッキーの物語。身勝手な権力者によって搾取されるミッキーの前に、ある日、手違いで自分のコピーが出現したことから事態は一変する。「TENET テネット」「THE BATMAN-ザ・バットマン-」のロバート・パティンソンがミッキーを演じた。

原作の「ミッキー7」はエドワード・アシュトンによるSF小説。タイトルの数字は死んでは生き返るミッキーのナンバリングとなっており、チェ・ドゥホは映画が「ミッキー17」になった理由について「監督は早い段階で『タイトルは変更すると思う。彼が死ぬところをもっと⾒たいからね』と⾔ったのです」と述懐。ポン・ジュノならではの皮肉めいたユニークなエピソードを紹介した。

「ミッキー17」場面写真

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ポン・ジュノ監督作「スノーピアサー」「Okja/オクジャ」に続いて「ミッキー17」でも製作を務めたチェ・ドゥホは「原作を受け取ったとき、監督は双⼦というテーマに魅了されていたと思います。映画『Okja/オクジャ』を覚えていますか。そこにはティルダ・スウィントンが2⼈登場します。スクリーンに(同一の)俳優を2⼈登場させるアイデアは、監督が『Okja/オクジャ』で少しだけ試したことでした」と語る。

ティルダ・スウィントンがタイプの異なる双⼦の姉妹を演じていた「Okja/オクジャ」。ポン・ジュノは「ミッキー17」において、“双⼦”というテーマを深化させているという。このたび、雪原での落下事故から奇跡的に生還したミッキー17号が、突然現れたミッキー18号と初めて対峙するシーンの場面写真も到着。手違いで死んだことになっていた17号が自室に戻ると、そこにはすでに生き返った18号の姿があり、信じられないという表情で双子としての“もう1⼈の自分”を見つめている。

「ミッキー17」場面写真

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チェ・ドゥホは「監督の⼼に響いたのは、⾮常に抑圧的なシステムの中で⽣き残ろうとする⼩さな男、あるいは⼩さな男そのものというテーマ。労働者階級の男がただ必死に⽣き残ろうとするところに惹かれたのだと思います」と解説。ブラック企業に搾取され続け、何度も死んでは⽣き返るという原作のアイデアを独⾃の映画表現へと昇華させるにあたり、「『何度も繰り返し死ぬ』という概念は、ミッキーが経験していることを観客に感じ取ってもらうために重要だと考えていました」と明かした。

「ミッキー17」は3月28日より全国ロードショー。

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