松本清張の小説「黒い画集」の一編である「天城越え」が新たにドラマ化。
静岡県伊豆市の天城峠を舞台とする本作は、“色あせない記憶の尊さ”や“永遠に消えない贖罪”をテーマとする物語。昭和31年、静岡県で印刷業を営む望月次郎は定年間近の刑事・田島から刑事捜査資料の印刷を頼まれる。犯罪事例には時効を過ぎた土木作業員殺害事件の記述があり、修善寺の遊女だった大塚ハナ、天城トンネル付近で目撃された14歳の少年が関わっていた。望月は、その少年が31年前の自分だということ、ハナが初恋の女性だということを思い出す。当時、望月と別れたハナは作業員を殺害した容疑で逮捕され、誰かをかばうような供述をしていたのだった。そして現在、再び同事件にスポットが当てられることになる。
生田演じるハナは12歳にして吉原の女郎屋へ下働きに売られ、伊豆に逃亡するも男性にだまされるなど絶望的な状況に。そんな中で出会った望月の瞳に胸を打たれていく。「自分に務まるだろうかと少しこわくなりました」とオファー時を回想する生田は「クランクインする前にスタッフの皆さまと話し合いを重ねられたこと、そして初めて扮装を纏ってカメラ前に立った時、監督から『ハナだ』と言っていただけたことで、抱えていた心配を拭ってスタートを切ることができました」とコメント。「ここからまだまだ葛藤の日々になるかと思いますが、全身でぶつかっていきたいです」とつづった。
「天城越え」の脚本は、連続テレビ小説「マッサン」や2019年に放送されたドラマ「白い巨塔」の羽原大介が執筆。演出は「正直不動産」「団地のふたり」の
特集ドラマ 「天城越え」
NHK BSプレミアム4K 2025年5月10日(土)19:30~20:59
NHK BS 2025年6月14日(土)21:00~22:29
NHK BS8K 2025年3月23日(日)21:00~22:29
生田絵梨花 コメント
「天城越え」の大塚ハナ役のオファーをいただき、過去作品を拝見したとき、自分に務まるだろうかと少しこわくなりました。
ハナの生きてきた境遇や心の内を、令和に生きる自分がどれだけ想像しきれるだろうかと思ったのです。
ですが、クランクインする前にスタッフの皆さまと話し合いを重ねられたこと、
そして初めて扮装を纏ってカメラ前に立った時、監督から「ハナだ」と言っていただけたことで、抱えていた心配を拭ってスタートを切ることができました。
ここからまだまだ葛藤の日々になるかと思いますが、全身でぶつかっていきたいです。
楽しみにしていていただけたら嬉しいです。
羽原大介 コメント
この度、松本清張の名作「天城越え」ドラマ化脚本を執筆する機会をいただき、大変光栄に思っております。同作品の映像化は今回で四度目となります。かつて「黒革の手帖」の脚本を担当させていただいた経験を活かし、「人間の業」を骨太に描いた原作の骨格はそのままに、過去の素晴らしい映像作品に敬意を表しつつ、新たな視点と解釈を加え、視聴者の皆さまに新たな感動をお届けできるよう努めました
生田絵梨花さんをヒロインに迎え、どんな新しい令和の「大塚ハナ」が生まれるのか、私自身とても楽しみにしております。
どうぞご期待ください。
金澤友也 コメント
昨年、劇中で石川さゆりさんの「天城越え」を何度も歌うドラマを撮影していました。そして、今年はこの松本清張の「天城越え」を演出させていただくことになりました。大変、深い縁を感じております。この作品は大正~昭和の時代の物語ですが、そこに込められた思いは現代にも通じるものだと思います。天城トンネルが今も昔も変わらず在り続けるように、ずっと変わらず愛され続ける「天城越え」を新しい形でお届けします。
黒沢淳 コメント
ドラマや映画の仕事を志したら、いつかやってみたいと誰もが願うのが、松本清張先生原作の映像化です。特に「天城越え」は、私にとってずっと憧れの存在でした。このせつないせつない至高のラブストーリーは、まさに聖域でした。
思春期手前の少年が、美しい大人の女性に恋をして、かりそめの間、共に旅路を歩んだ…それは少年にとって、一生忘れられない初恋の記憶であり、目覚めの瞬間であり、運命の分岐点でもありました。
──画像も言葉も自由自在にデータ保存できて、膨大に膨れ上がり氾濫している今の時代。「消えない記憶」の尊さを、改めて実感していただけましたら幸いです。
なおもちのぺろたん🧸 @kumaperotan
いくちゃん凄すぎ https://t.co/iIbeDv9sax