TBS新春スペシャルドラマ「
明るく奔放な次女・都子役の多部は「職も安定しないフラフラとした役ですが、心の中に曲げられない芯がある女性で、共感できました」とコメント。また「自分に弟はいないですが、弟を雑に扱う都子の性格がけっこう好きでした。(弟役の)松坂さんとはいろんな関係性で共演してきましたが、今回が一番しっくりきた気がします(笑)」と言ってのけて松と笑い合う。末っ子長男・潮役の松坂は「(松と多部の弟役は)ぜいたくすぎる。どれだけ雑に扱われても居心地がよかったです」とにっこり。実生活でも姉と妹の間で育ってきたということで「役作りはもうできあがってましたね」と得意げな表情を浮かべた。
作家・百目鬼見を演じた星野は、自身と役に通ずる部分があったという。「この作品のテーマの1つでもある孤独感。百目鬼の孤独の捉え方は僕と似ている部分があると思いました。特に考えなくても『なんとなくこういう佇まいじゃないかな』と感じられて、演じていて居心地がよかったです」と役への思い入れをのぞかせる。
飲食関連の投資会社で働く青年オ・ユンス役のチュ・ジョンヒョクは初の日本ドラマ、そして初の日本語ゼリフに挑戦。約1カ月の特訓のうえで臨んだ撮影を「1人で練習していたので、相手役との会話が心配でした。でも最初の撮影のとき、思っていたよりユンスという役が相手と溶け込んだんじゃないかと思えました」と振り返る。多部は「お会いする前からスタッフさんに『ものすごく努力されている』と聞いていました」と明かし、「日本語とも、お芝居とも、日本の撮影環境とも、とても誠実に向き合ってらっしゃると尊敬しました」と深く感心した様子だった。
印象に残ったシーンの話題では、松坂が「冒頭で3人が江ノ電に乗っているシーンが好き。物語の後半でもまた3ショットがあるけど、おのおのの顔つきが変わっているのがいいですよね」とアピール。続いて松が「百目鬼先生と話すシーンがよかったです」と答えると、星野も「松さんとは(『タモリ倶楽部』の)『空耳アワー』でしかお会いしたことがなくて、お芝居するのは初めて。楽しかったです」と応じる。そして星野は「野木さんの作品で描かれるまなざしが好きです。今の世の中を見つめるまなざしと、『こうあってほしい』というまなざしが作品の中にふわっと透けて見える。今回の脚本も特別にドラマチックというわけじゃないんですけど、最初に読んだときにボロボロと(涙があふれました)」と野木作品の魅力を熱弁した。
また多部は「釜山のシーンではユンスといろいろありまして……。言っちゃいけないけど本当にいろいろあるんです」ともどかしそうにネタバレに配慮する。一方、チュ・ジョンヒョクは「最後のシーンが好きです。みんなが……」とラストシーンについて真剣に語り出すも、共演者たちから「言って大丈夫!?」と心配の声が。「いろいろある!」と日本語でごまかしながら照れ笑いするチュ・ジョンヒョクを、共演者たちは「(ネタバレせずに話すのは)難しいよね」とにこやかに見守っていた。
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