本木雅弘×小泉今日子共演作「海の沈黙」は脚本・倉本聰のこだわりが詰まった物語

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本木雅弘が主演を務め、小泉今日子が共演した映画「海の沈黙」より、メイキング写真が到着。本木と小泉が監督の若松節朗と会話を交わす姿が切り取られた。

「海の沈黙」メイキング写真より、本木雅弘(右)と若松節朗(左)

「海の沈黙」メイキング写真より、本木雅弘(右)と若松節朗(左)

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「海の沈黙」メイキング写真より、小泉今日子(左)と若松節朗(右)

「海の沈黙」メイキング写真より、小泉今日子(左)と若松節朗(右)[拡大]

「海の沈黙」では、世界的な画家・田村修三の展覧会で贋作事件が起き、事件の報道が加熱する中、北海道・小樽で女性の死体が見つかることから物語が展開していく。本木が表舞台から姿を消した天才画家で、2つの事件の間に浮かび上がる津山竜次、小泉が竜次の元恋人で田村の妻・安奈を演じた。

本作の脚本は、倉本聰が“永仁の壺事件”をもとに、長年にわたって構想を練ったもの。これは永仁時代の古瀬戸の傑作として国の重要文化財に指定された壺が、実は加藤唐九郎という現代陶芸家の作品とわかり、重要文化財指定を取り消され価値が暴落したという出来事だ。「美は利害関係があってはならない」という一節が座右の銘の1つである倉本は、永仁時代の作でないとされた途端に価値がなくなることや、これまでこの壺のどこが誰にどう評価されていたのか、その顛末が不思議で納得がいかず、“贋作”というモチーフを得て「海の沈黙」を生み出した。

「海の沈黙」メモリアルブック

「海の沈黙」メモリアルブック[拡大]

さらに倉本のこだわりとして、脚本を書く際に登場人物の履歴を作ることが挙げられる。その人物の幼い頃の記憶から現在に至るまでの経歴が年表となっており、撮影前にそれぞれのキャストに渡されるそう。本作において、津山の履歴には絵を描くきっかけや彫り師になった背景、ヨーロッパにいた頃の出来事が書かれ、安奈の履歴には竜次や夫との出会い、画家の父に関することなどが記された。これらの履歴は、現在販売中の「海の沈黙 公式メモリアルブック」に収められている。

海の沈黙 公式メモリアルブック

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「海の沈黙」は全国の劇場で上映中。

映画作品情報

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(c)2024 映画『海の沈黙』INUP CO.,LTD

映画「海の沈黙」予告編

読者の反応

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Amakuni @Amakuni11

#海の沈黙
映画を観て来た、歳を重ねた俳優達の演出、泣ける映画では無いのだが、脚本家の倉本聰氏が、役者に語らせる終盤台詞の美しさに、感動させられ涙が出た。
夕日が沈む小樽の海、日本の自然の美が後世に残って欲しいと思った。
日本語は本当に美しい👍 https://t.co/Hu4L1rz4tC

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