大泉洋が“史上最高にかっこいい”を体現した「室町無頼」京都での撮影に密着

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大泉洋が主演、入江悠が監督を務めた映画「室町無頼」の撮影に、映画ナタリーが密着した。

「室町無頼」メイキング写真

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垣根涼介の同名小説を実写化した本作では、応仁の乱前夜の京を舞台に、日本史上初めて武士階級として一揆を起こした蓮田兵衛(はすだひょうえ)と、彼のもとに集結した“無頼”たちの姿が描かれる。大泉が兵衛を演じたほか、兵衛に拾われる才蔵に長尾謙杜なにわ男子)、才蔵に棒術を教え込む老師に柄本明、民を放って己の享楽にふける大名・名和好臣に北村一輝、男たちの間を漂う高級遊女の芳王子(ほおうじ)に松本若菜、兵衛の悪友にして宿敵となる悪党一味の首領・骨皮道賢に堤真一が扮した。

「室町無頼」メイキング写真

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本作の企画が立ち上がったのは、原作が発売されてから間もない2017年頃。プロデューサーの須藤泰司は、“史上最高にかっこいい大泉洋”という口説き文句で大泉に主演を依頼し、同時に堤の起用も決まっていた。しかしその後、新型コロナウイルスによる感染症の拡大を受けて製作が延期。入江のスケジュールもあり、撮影は企画が動き出してから約7年越しに行われることとなった。

「室町無頼」メイキング写真

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今回映画ナタリーが取材したのは、京都・東映京都撮影所で2023年11月下旬に行われた撮影の様子。680坪・全長75mのオープンセットは1カ月半かけて建てられた。干ばつとそれに伴う飢饉が深刻だった時代背景を表現するため、セット内は常に砂塵が吹き荒れる。入江いわく「マッドマックス」の世界観もイメージの1つだそう。

「室町無頼」場面写真

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「室町無頼」メイキング写真

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兵衛と道賢による殺陣シーンの撮影は、大勢のエキストラとともに動きの確認からスタートした。大泉と堤は「斬りに来てもらって、それを押さえながらこういけばいいのか」「ちょっと近いのかな」と細かくコミュニケーションを取りながらテストを重ね、真剣ながらも終始穏やかな様子。本番でOKが出た際には笑顔を見せた。“剣の達人”という役どころについて、大泉は「(演じるにあたって)覚悟は必要でした。舞台で見せる立ち回りと、今回のような映像の立ち回りって違うんですよね。今回はリアルを追求してましたから、そこは大変でした」と述懐。堤は「スピード感のある殺陣というよりは、大きく見せることだけを大事にしていました。“速く”となると手だけになってしまうので、それだけは避けて、大きく、大きくということを意識しました」と語り、「僕は指揮官の役なので、直接戦うことはほとんどないはずだったんですが、撮影が進むにつれてなぜか『(大泉との)一騎討ちが見たい』と監督が言い出して(笑)」と裏話も明かした。

「室町無頼」メイキング写真

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別の日には、同じく東映京都撮影所内のオープンセットで、六尺棒を武器とする才蔵のアクションシーンが撮影された。背中にワイヤーを装着した長尾は、敵を倒しつつ屋根に飛び乗り、そこからさらに隣の屋根に移りながらアクションを続けていく。ワイヤーを使った動きを体になじませる間も高い集中力をキープし、テスト時にはスタッフに「本気でやらせてください!」と伝えて現場の士気を上げていた。「いつかはアクションに挑戦したいと思っていた」という長尾は、この日の撮影について「動きの数も多くて、ワイヤーを使って壁を登るのも大変でしたし、そこにさらに才蔵らしさを出すことも詰め込んでいったのですごく大変でした(笑)。普段はちょっと大変でも『全然大丈夫でしたよ!』と言いますが、あれは心から大変だと思いましたね」と振り返っている。

長尾のキャスティングについては、入江が「身体能力の高さが必須。あとは成長していくという意味で言うと、あまり完成された大人っぽい人だと違うなと思っていて。長尾くんの名前が挙がったときに『この人ならいける』と思いました」「この物語の縦軸には、ものすごくはっきりと“才蔵の成長譚”がある」と口にする。殺陣・アクションに関しては、須藤が「殺陣師の方とアクション監督両方に入ってもらいました。オーソドックスなことをやりつつも新しいものになるんじゃないかなと感じますね」とコメント。入江は「(兵衛、才蔵、道賢の)三者三様のアクションの面白さがあって、特に長尾くんが挑戦した棒術は日本のアクション映画や時代劇にないんですよね。どう作るか苦労もしたんですけど、香港映画などとは違ったものが観れると思います」とアピールした。

「室町無頼」は2025年1月17日に全国公開。キャストには遠藤雄弥、前野朋哉、阿見201、般若、武田梨奈、水澤紳吾、岩永丞威、吉本実憂、ドンペイ、川床明日香、稲荷卓央、芹澤興人、中村蒼、矢島健一、三宅弘城も名を連ねている。

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(c)2025『室町無頼』製作委員会

映画「室町無頼」予告編

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