フレデリック三原健司「数分間のエールを」に痛いほど共感、ぽぷりかは主題歌を絶賛

アニメーション映画「数分間のエールを」の“石川にエールを”スペシャル舞台挨拶が昨日6月28日に石川・イオンシネマ金沢フォーラスで行われ、主題歌「CYAN」を担当したフレデリックの三原健司と赤頭隆児、監督のぽぷりかが登壇した。

石川の金沢市や羽咋市を舞台とした本作は、MVの制作に没頭する高校生の朝屋彼方と、音楽の道をあきらめた教師の織重夕を軸に展開する青春群像劇。ヨルシカのMVやアニメ「可愛いだけじゃない式守さん」のエンディングを手がけた映像クリエイターチーム・Hurray!が映像統括を担当し、花江夏樹が彼方、伊瀬茉莉也が夕に声を当てた。

石川県出身のぽぷりかは「金沢駅に戻ってきて、彼方くんのパネルを見たときは本当にうれしかったです。そのパネルを写真で撮っている方がいたのでさらにうれしくなりました」と喜ぶ。

三原は「自分たちも同じモノづくりをする人間としてわかりすぎるところがたくさんありました」と映画の感想を伝え、「彼方の創作意欲、織重先生の認められたいのに認められない悔しさや葛藤が痛いほど共感できて、自分たちの心がえぐられるような感覚でした。自分たちはバンドゆえ、同じ苦労をする仲間がいるから心は安定していますが、全員同じ気持ちを共有できる人がいるわけではない。そういうときにこの映画が自分のお守りになってくれるのだろうなと思いました」とコメント。赤頭はお気に入りの場面として「萠美ちゃんがベースを振りかぶるシーン」を挙げ、「ベースはギターより重いのに、普段から鍛えているのだなと印象的でした」と笑いを誘う。

主題歌「CYAN」に話題が及ぶと、ぽぷりかは「イントロがとても大切。さわやかに劇場を立って出ていけるようなものにとリクエストしたんですが、デモ曲の段階でバチンとハマっていました」と述べ、完成した楽曲を「これ以上のものはない。リクエストを100点満点叶えてくれた」と絶賛。赤頭は「映画館で2回観たのですが、そろそろエンディングがかかるな、とわかるとなぜか毎回緊張します」と明かした。

イベント終盤では、本作のアートディレクターを務めたHurray!のまごつきが、石川向けにイラストを描き下ろした観光PRポスターがお披露目に。ぽぷりかは「アニメとのコラボではなく、イラスト単体で成立するものにしたかった。本編につながっているような、いないような。さまざまな想像ができるものにしました」と説明した。

なお舞台挨拶では、ぽぷりか、フレデリックが令和6年能登半島地震からの復興に向かう石川県にエールを送った。同県の後援を受けている本作は、復興支援の一環として配給収入の一部を石川県の窓口を通じて義援金として寄付することが決定している。

花田十輝が脚本を手がけた「数分間のエールを」は全国で上映中。

映画「数分間のエールを」本予告