「碁盤斬り」は草なぎ剛の代表作に、白石組常連・音尾琢真は「お歳暮奮発します！」

時代劇映画「碁盤斬り」の完成披露試写会が本日4月23日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、キャストの草なぎ剛、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、國村隼、監督の白石和彌が登壇した。

同作は、ぬれぎぬを着せられ妻を亡くした浪人・柳田格之進とその娘・絹が事件の真相を知り、復讐を決意する物語。草なぎが格之進、清原が絹を演じた。

時代劇初挑戦の白石は「新しい時代劇をどう撮れるんだろう、という緊張と不安がありました」と振り返りながら、「これまではフレームからはみ出るような荒々しい映画が作りたかったけれど、今回は美しい映画を撮りたかった」と思いを伝える。白石組常連の音尾は「今や白石和彌監督作品と言えば、“音尾琢真が出ている”というセット売り。今年も監督へのお歳暮を奮発したいと思います！」と意気込む。白石が「去年は届いていなかった……？」ととぼけると、音尾は「送ってますよ！ 家族が先に食べちゃったのかも」と慌てた。

主演の草なぎは「撮影はすごく楽しかったです。皆さんが持っているグルーヴがいいし、自分の持っているものをすべて出し切れて、幸せな環境で映画が作れました」とにこやかに話す。司会者から「映画とは雰囲気が別人のよう」と指摘された際には「映画を観終わったあと、ちゃんとやってたなあと自分でも思いました。僕の代表作になったと思います」と胸を張った。

草なぎと父娘を演じた清原は「いつかご一緒したいとずっと思っていたんです。本当にぜいたくで幸福なこと」「父上の佇まいで現場にいてくださったので、その背中を支えられたらいいな、追いかけたいなと感じていました」としみじみ。生真面目で純朴な萬屋の手代・弥吉役の中川は「僕にぴったりな役（笑）」とジョークを飛ばし、音尾演じる萬屋の番頭・徳次郎が“トラブルメイカー”と紹介されると「あの人のせいなんです……」とささやいた。

舞台挨拶の中盤では、草なぎが撮影時のエピソードを披露する場面も。彼は「音尾さんはカメラ小僧」「清原さんと中川くんは囲碁ばっかりやっていた」「國村さんとのシーンは寒かったですね」「工くんはすごくかっこよくて」「市村さんに健康法を聞いたら『親が元気なんだよ』と言われた」「奥野くんはずっと空を見ていた」と次々と口にして観客を笑わせ、最終的に「みんな仲がいいんです」とまとめた。

小泉と草なぎは29年ぶりの共演。小泉は「昔から演じることを楽しんでいた人。今回、主役としてすべてを引き受けている姿を見て感動しました。私も役に立ちたいと思って演じました」と述べ、草なぎを「うれしいお言葉をありがとうございます。キョンキョン大好きです」と喜ばせる。草なぎは過去に小泉からもらったTシャツを現場へ持って行き、サインを入れてもらったそうで「パジャマとして、撮影中は毎日着ていました」と顔をほころばせた。

最後に草なぎは「僕やここに立っている皆さんの人生がこの映画に詰まっています」「娯楽映画としても非常に楽しめる作品です。ぜひ楽しんでください」と観客に呼びかけ、イベントを締めくくった。

「碁盤斬り」は、5月17日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。

※草なぎ剛のなぎは弓へんに前の旧字体、その下に刀が正式表記

映画「碁盤斬り」本予告