本作は耳が聞こえない両親のもとに生まれた五十嵐大を主人公とした物語。幼い頃から日常的に母の“通訳”をしていた大は、やがて周囲から特別な目で見られていることに戸惑い、苛立ちを募らせていく。大は20歳になり東京へ旅立つが、数年後に帰郷したある日、記憶の底に隠れていた母への気持ちがあふれ出す。
原作はコーダ / CODA(Children of Deaf Adults)の生い立ちを持つ五十嵐大による自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」。「そこのみにて光輝く」「きみはいい子」の
吉沢演じる大の両親に扮したのは、ろう者の俳優として活躍する忍足と今井だ。母・明子役の忍足は「私は五十嵐大さんの家庭とは逆の境遇で、私は生まれつききこえない子供で、きこえる親から生まれ、きこえる世界で育ちました。自分は何者なのか孤独感や苦悩と葛藤しながらも、きこえる世界ときこえない世界を行き来するという、同じ立場だからこそ、とても共感しました。コーダの世界をひとりでも多く知ってもらえる良い機会になれば見方も変わると思います」と語っている。
YouTubeで公開中の超特報には、故郷・宮城から上京するための列車を待つ大の姿が収録された。彼が耳の聞こえない母の後ろ姿を見つめるような編集となっている。超特報はバリアフリー字幕版も用意された。ポスターは車窓を見つめる大の姿を切り取ったもの。撮影はろうの写真家であり、原作の表紙も手がけた
原作者の五十嵐は「社会は少しずつ前進していて、ようやく、コーダが抱える葛藤にも目が向けられるようになりました。子どもの頃の自分がいまの状況を目にしたら、『世の中は捨てたもんじゃないな』と思うかもしれません。完成した映画は、想像を遥かに超えるものでした。コーダの苦しみが描かれつつも、そこにあるのは普遍的な親子の愛情です。きこえない母ときこえる息子がどんな愛情を紡いでいくのか、ひとりでも多くの方に観ていただけることを願っています」とコメントを寄せている。
「ぼくが生きてる、ふたつの世界」は東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。なお原作は映画と同じタイトルに改題した文庫版が幻冬舎より近日発売される予定だ。
映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」超特報
映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」超特報(バリアフリー字幕版)
忍足亜希子 コメント
きこえない親から生まれ育ったコーダの五十嵐大さんの人生、撮影を通して私も親の気持ちで成長させていただきました。私は五十嵐大さんの家庭とは逆の境遇で、私は生まれつきこえない子供で、きこえる親から生まれ、きこえる世界で育ちました。自分は何者なのか孤独感や苦悩と葛藤しながらもきこえる世界ときこえない世界を行き来するという、同じ立場だからこそ、とても共感しました。コーダの世界をひとりでも多く知ってもらえる良い機会になれば見方も変わると思います。呉美保監督をはじめ吉沢亮さんと共に五十嵐大さんの人生を歩みながら、沢山のことを学ばせていただきました。
五十嵐大 コメント
ふたつの世界に挟まれ、まるで揺蕩うように生きるコーダについて説明するのは、いつだって難しい。だからこそ、理解してもらうことを諦めていた時期もありました。でも、社会は少しずつ前進していて、ようやく、コーダが抱える葛藤にも目が向けられるようになりました。子どもの頃の自分がいまの状況を目にしたら、「世の中は捨てたもんじゃないな」と思うかもしれません。完成した映画は、想像を遥かに超えるものでした。コーダの苦しみが描かれつつも、そこにあるのは普遍的な親子の愛情です。きこえない母ときこえる息子がどんな愛情を紡いでいくのか、ひとりでも多くの方に観ていただけることを願っています。
🦀 王亮 🍉 @zawaryossi
Emang tiap hari harus ada update belio kalo gak sepi bangeeet 🤧 https://t.co/3NzupzfZMs