本作は日本の女性として初めて弁護士・判事・裁判所所長を務めた三淵嘉子をモデルにしたリーガルエンタテインメント。主人公の“トラコ”こと猪爪寅子(いのつめともこ)が、大学で仲間たちと切磋琢磨して法を学び、迷える子供や追い詰められた女性たちを救いながら、家庭裁判所の設立に奔走していく物語だ。会見には寅子の母・猪爪はる役の
1週目の本編を観たばかりという伊藤は「すごくテンポがよくて猪爪家の楽しい雰囲気も伝わる。寅子がこれから法律と出会うということも含めて、観続けていこうと思っていただけるものになった」と感想を話す。石田は「沙莉ちゃん演じるトラちゃんが本当にチャーミングでかわいくて。いつもそばで撮影しているのに、彼女のお母さん役をできるのがとても幸せなことだと改めて思いました」と続けた。
1週目の1話は戦後の時代に寅子が「法の下の平等」を規定した日本国憲法第14条に関する新聞記事を読む場面から始まっており、岡部は「冒頭から彼女が闘ってきたこと、信じてきたものが見えて心掴まれました」と吐露。石田も「朝のドラマで法律をテーマにしている作品はそうそうない。新鮮な切り口でいろんな方に楽しんでいただけると思います」「ちょうど今の時代、何か物事が変わっていく時代にぴったりで、世の中の感想がとても楽しみ」と期待を込めた。また尾崎は「寅子の身に大きく関わる事件もあるし、彼女が裁判を傍聴することによって変わっていくシーンもある。法廷を舞台にしたリーガルエンタテインメントとしてドラマチックな瞬間もあると思います」と法廷劇としての見どころを明かす。
1週目は女学校の卒業を控えた寅子が、両親から次々とお見合いをさせられる中、法律に出会う物語。女性は結婚し、子供を産み、家庭を守るのが当然とされる環境で、その考えに納得できない寅子の姿が描かれていく。
脚本を読んでいて当時の女性が置かれた状況に「驚きの連続」だったという伊藤。「『なんで?』と言えなかったり、疑問にも思えなかったり。寅子の意見は現代的で、今でこそみんなが当たり前に疑問に思うことに『なんで?』を素直に言える子。基本的に『はて?』と言ってるんですけど(笑)。その『はて?』はとても貴重で、寅子の『はて?』は私自身の代弁でもある。疑問を持たずに『はて?』と言えます。彼女のこの口癖は自分自身にもリンクするのでとても演じやすいんです」と、寅子への共感の念を明かした。
1週目ではシーンの端々に、寅子のそばで苦労している名もなき女性たちも登場する。伊藤はこの演出について「寅子の成長はもちろん描かれているんですけど、その背景には必ず、虐げられている人がいたり、困っている人がいたり。寅子はそういうものを背負って前を向いていく。身も気も引き締まった。そういうメッセージはこれからも大事にしていきたいし、観ていただきたいなって思います」と呼びかけた。
2024年度前期の連続テレビ小説「虎に翼」はNHK総合ほかで4月1日にスタート。
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伊藤沙莉が朝ドラ「虎に翼」主人公に共感、口癖「はて?」は「私自身の代弁」 - 映画ナタリー https://t.co/T46ZGqSLqW
伊藤「寅子の『はて?』は私自身の代弁でもある。疑問を持たずに『はて?』と言えます。彼女のこの口癖は自分自身にもリンクするのでとても演じやすいんです」