劇作家・演出家の
香川・坂出を舞台とする本作は、絶望の淵に立った女と男の6年ぶりの再会を、心と体の対話で描く物語。長崎でともに暮らしていた夫のもとから、別の男と駆け落ちした過去がある女は、体を売って孤独に生きていた。ある雨の晩、突然女が住むアパートを訪ねてきた夫。2人が空白の時間を埋めるかのように語らい、体を重ねるにつれ、次第に時空がゆがみ出す。
「アレノ」「海辺の生と死」の
※「
河野知美 コメント
赦し合う事。安心させてあげる事。ありのままを受け止めてあげる事。生きてあげる事。誰に対しても出来ることじゃない。傷だらけになってもなお、一緒にいたい。そんな女と男の喜怒哀楽の波に身を委ねた先に、きっと会いたい人の顔が浮かぶ。そんな作品になりました。どうか、劇場にてご鑑賞いただけますと幸いです。
梅田誠弘 コメント
人と人が一緒にいるということは言葉で説明できる理由は少なく、良いことやどうしようもないことがいろいろ混ざり合って繋がっていると感じます。松田さんの脚本はその言葉にできないもので埋め尽くされており、越川さんの監督でそのときでしか起こらないドラマを形にして頂きました。男と女が生きた世界を皆さまに感じて頂けたらと思います。
越川道夫 コメント
この「水いらずの星」というふたりの男女の物語を、このうえなく美しい映画にしなければならないと思い、一心不乱に作り上げました。そして、そうやって完成した映画を海に煌めく波光の中に戻さなければ、と。
松田正隆 コメント
傷にふさわしいものになること。映画の中の二人は、まさにそのことを実践していた。部屋と身体が同化し、画面に肌触りを創り出していた。海と光が境目を失い、時間の流れが止まって見えた。戯曲は演劇のためだけではなく、映画に適応されてこそ強度を生むことが実証されたのではないか。演劇と映画の幸福な時間があった。
松田正隆の映画作品
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11月24日武蔵野館公開『水いらずの星』 @Mizuirazu_movie
松田正隆の戯曲「水いらずの星」映画化、絶望の淵に立った女と男の再会を描く(コメントあり) https://t.co/8aIgneZl0s