柄本佑「ippo」公開に「やっとこぎつけました」、加藤一浩の戯曲は「不可思議な本」

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短編連作集「ippo」の初日舞台挨拶が本日1月7日に東京・ユーロスペースで行われ、監督の柄本佑、脚本を担った加藤一浩が登壇した。

「ippo」初日舞台挨拶の様子。

「ippo」初日舞台挨拶の様子。

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本作は、劇団東京乾電池に所属する劇作家・演出家の加藤による3本の演劇戯曲を原作とした短編連作集。久々に再会した友人2人に加瀬亮と宇野祥平が扮した「ムーンライト下落合」、金に困っている様子の兄弟を渋川清彦と柄本時生が演じた「約束」、画家とそのモデル役で加藤と高良健吾が出演した「フランスにいる」の3作品で構成される。

柄本佑

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原作の戯曲を読んだ際の心境を柄本は「ちょっと難しいんですけど、映画にする要素がたくさんあるなと思いましたね。3本ともビジュアルが頭の中に落ちてきたという感じでしょうか。不可思議な本ですよね」と述懐。続けて「妙にリアリティがあって腑に落ちる。劇がその中に隠れているという印象ですね。その劇を自分なりにつかみ出していければなと思いました」と説明した。

加藤一浩

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加藤は「書いたものに人が関わって、撮影現場で1つの作品が作られていく。僕が書いたものから始まったというのが光栄で、独特のうれしさや不安があります」と胸の内を明かす。また柄本に関して加藤は「目線が多様というか。俗っぽいところもあれば気高いものを感じることもある。話していて面白いです。一言で言うと“変”です」と述べた。

左から柄本佑、加藤一浩。

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キャスティングについて尋ねられた柄本は「『ムーンライト下落合』は本を読んで、パッと加瀬さんと宇野さんを思い付きました。高良健吾は15年から16年の付き合いになるんですが、彼は背負っている役が多い印象で。普段付き合っている健吾をいつか撮りたいと思っていたので、ピンときました。『約束』は安易な考えですが弟役を時生さんにやってもらって。渋川さんもパッと思い付いたんですよね。(『フランスにいる』の)画家は描こうとして描けない姿が、じっとしている加藤さんとかぶりまして、直接お願いしました」と語る。

今後の監督作に関して柄本は「内容はお伝えできませんが、次は長編を鋭意制作中でございます」と言及。最後に彼は「個人的な思いになりますが、やっと公開にこぎつけました。5年かかりました」とスタッフに感謝を伝え、「何回来ていただいてもこちらは構いませんので、お気に召したならばまた観に来ていただけたら」と観客に呼びかけ、イベントを締めた。

「ippo」はユーロスペースほか全国で順次公開中。

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(c)がらにぽん

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