吉岡秀隆や柴咲コウが16年ぶり「Dr.コトー診療所」に感慨、高橋海人は「限界突破」

「Dr.コトー診療所」の製作報告会見が本日10月26日に東京のザ・リッツ・カールトン東京で行われ、キャストの吉岡秀隆、柴咲コウ、大塚寧々、高橋海人（King & Prince）、生田絵梨花、泉谷しげる、筧利夫、小林薫、監督の中江功が出席した。

山田貴敏の同名マンガをもとにした「Dr.コトー診療所」は、2003年と2006年にフジテレビ系で放送された医療ドラマ。本作は16年ぶりの続編にあたる劇場版となる。

東京から離島へ赴任してきた外科医“Dr.コトー”こと五島健助役の吉岡は「監督が五島健助の日々を消してくれなくて。会うたびに『今どうしてるだろうね』と話し、監督の中にある火を僕に焚き付けてくれました」と語る。柴咲扮する看護師・星野彩佳はコトーと数年前に結婚し、現在妊娠7カ月という設定に。柴咲は「本作が集大成、すべてを描ききるという映画化だと思うので。魂を込めてみんなが作り上げました。皆さんに観てもらう機会がなくなっても、島やそこに集う人たちは永遠に続いていく。そんな感じがしています」と話した。

高橋は新米医師・織田判斗、生田は看護師・西野那美役でシリーズに初参加。高橋は「いざ現場に行くとキャストのすごさ、スタッフの熱量、僕の至らなさに打ちのめされました。悔しくて『明日は！』と準備しても、また打ちのめされての繰り返し。限界突破、120%がんばったと、今感じています」と切実さをにじませる。判斗が島の医療の在り方を問う長めのシーンでは20、30テイクを重ねたそうで「佇まいや話し方、繊細なところを監督に指導していただきました」と述懐。筧、小林、泉谷に見守られての撮影だったため「生きた心地がしませんでした」と嘆く高橋に、泉谷から「ちゃんと言えよ！ 俺、助けただろ！」とクレームが。「30ページ近くやるわけよ、そりゃ間違うわ。しかも監督がちょこちょこ余計なアイデアを入れるわけ！ いっぱいいっぱいになるのがわかる。だから『お前が悪いんじゃない、スタッフ全員謝れ！』と（言った）。その恩恵をちゃんと言えよ！」という“泉谷節”のフォローを受け、高橋は恐縮しながらも「うれしかったんです。でも『スタッフ謝れ』という厳しすぎる言葉がブーメランで僕に返ってきた部分もありました」と苦笑した。

生田は柴咲の後輩看護師という役どころ。「歩きながら会話するシーンを最初に撮りまして、そのときの柴咲さんが先輩としてものすごくいい表情をされていたんです。こんなふうに彩佳さんに見守られる那美はたくましくなきゃいけないと、柴咲さんの表情からヒントをいただきました」と感謝する。

オリジナルキャストの面々は16年という時の流れを噛み締め、それぞれ「Dr.コトー診療所」への思い入れを語った。吉岡と柴咲のお互いの印象は変わらなかったそうで、吉岡は「柴咲さんは観音様のような優しさがあるけど、“目を見開いてる観音様”みたいなちょっと怖いところもある（笑）。そばにいるとホッとするし、でも近付きがたいところもあって。一言が重く感じることもあるし、その一言に救われることも。そんなところも変わっていません」と伝える。柴咲は「私、ふてぶてしい20代でした？（笑）」と当時のことを尋ねつつ、「吉岡さんの役への入り込み方や誠実さは何も変わっていませんでした」と口にした。

「Dr.コトー診療所」は、12月16日に全国公開。なお本日、新たな予告編がYouTubeで解禁された。

※高橋海人の高は、はしごだかが正式表記

※動画は現在非公開です。