“アイドル捨てる”要求をされた河合郁人、「バッドガイズ」アフレコに苦戦

アニメ映画「バッドガイズ」の吹替キャストの登壇イベントが本日9月6日に東京・イイノホールで行われ、尾上松也、安田顕、河合郁人（A.B.C-Z）、長田庄平（チョコレートプラネット）、ファーストサマーウイカが登壇。キャストでもある高橋真麻がMCを務めた。

「ボス・ベイビー」のユニバーサルスタジオとドリームワークスアニメーションが製作した本作。「ワルをやるなら思いきり」を合言葉に、次々とハデな盗みを成功させてきた怪盗集団バッドガイズの活躍を描く。

格闘と歌が得意なピラニアを演じた河合は、高橋から「出演が決まって、グループのメンバーから何か言われましたか？」と問われると「『ピラニアっていう役をやるんだよ』って言ったら、『小さくて歯も出てるし、似てるね』って言われました（笑）」と回答。天才ハッカー・タランチュラ役のウイカは「私も自分のキャラに似てるなと思ったんですけど、よく見たら全員似てるなと。骨格が似てると声も似てるっていうし、だから声がハマってるのかも。顔でキャスティングされたのかな」と述べる。

天才的スリでバッドガイズのリーダーであるミスター・ウルフを演じた松也は役作りについて「本国の方から『ウルフが正義に目覚めてきて、だんだん変わり始めるっていうのが物語のキーになるので、そこの気持ちの変化を大事にしてくれ』と言われまして、それをなんとか表現できるようにしました」と明かす。ウルフの親友で皮肉屋のスネークを演じた安田が「こういう役をいただいたって言ったら、周りから『蛇っぽいもんね』って言われて。自分では思ったことなかったんですけど」と話すと、共演者たちは「似てる」「わかる」と同意した。また安田は「一度声を録って本国に送るんですけど、本国の方（マーク・マロン）の声をそのままモノマネして送ったら、『声色はマネしなくていいから』と言われた」というエピソードを披露。「『大事なのはひねくれ者で嫌味臭くて、5人の中でも陰湿なところ。その中から醸し出される悲哀を期待しております』と言われ、がんばらせていただきました」と続けた。

役作りに関して、河合は「僕はあまり声を変えなくていいって言われたんですよ。でも普段の河合郁人感は少し捨ててくださいって言われて。歌唱シーンもあったんですけど、アイドルの河合郁人じゃない歌い方をしてください、と。でもアイドルっていう部分を消すのが……」と言ったところで、長田から食い気味に「ホントに？ バラエティで会うとひとつもアイドルじゃないけど（笑）。逆にアイドルスイッチ入ってるの見たことない！」、ウイカから「私、（客席でファンが持っている）うちわを見て『そうだ、アイドルだった』って思いましたよ」と責められる。これに河合は「あれ（アイドル）が本業ですから」と笑いながら「歌うときはピラニアになりきるんだけど声を作りすぎないで歌うっていうのが苦労しましたね」とコメントした。

ウイカは「オークワフィナさんっていう方の声をやらせてもらうのが2回目なので、その雰囲気の理解は早かったんですけど、ボケ4人に対してツッコミ1人だったのでそこが大変でした。しかもほぼ河合さんしか声が入ってない状態で録ったので、河合さんの声を頼りにやるんですけど、ピラニアが一番の大ボケなんですよね。だからだんだん河合さんに腹立ってきて（笑）。『ピラニア、いい加減にしてよ』って怒るシーンがよくあったんですけど、河合さんがハマりすぎてやりやすかったです。助かりました」と感謝。河合は「バラエティでウイカさんに会ったときに『河合さん声、よかったですよ』とは言ってくれたんですけど、そんなふうに思ってたんですね」と反応していた。

続いて高橋がタイトルの「バッド」という部分にちなみ「悪いと思ってもやめられないこと、直せない癖はありますか」と質問。安田は「僕はせっかちが過ぎて、撮影が終わると早く帰りたい症候群があって。すぐ帰れるように、衣装の下に私服を着てます。少しダボっとしたズボンの場合は、ジャージぐらいいけるか？とか考える」と告白。ほかのキャストが驚く中、「ロケバスで他人を待たせるのが嫌なんでしょうね」と理由を説明した。同じく河合は「こういう場所で言うことじゃないんですけど……もしダメなら記事にしないでほしいんですけど……鼻毛を抜いちゃうんですよね。写メを撮って『長いの撮れたよ』ってメンバーに送ることも」と打ち明け、ほかの登壇者を「抜くのはわかるけど」「なんで写メ送りたいんですか」「バッドな癖ですね」と驚かせる。

イベントの最後には、上映を待つ観客たちへ松也が「この作品は本当にテンポがよくてスタイリッシュなアクションもあって、お子さんも楽しんでいただけるけど、その中にドリームワークスさんらしい、誰もが考えさせられるようなテーマも入っております。大人も子供も存分に楽しめる最高のエンタテインメント作品になっておりますので、最後まで楽しんでください」とアピールした。

ピエール・ペリフェルが監督を務めた「バッドガイズ」は、10月7日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。