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今村夏子の小説を
大沢の魅力について尋ねられた井浦は「あみ子そのもの。一菜の野生感がすごく好きです。カメラが回っていなくても、どこでもあみ子でいる。彼女がいると現場がグッと明るくなって、眠くてもエンジンがかかっちゃう(笑)。彼女が作ってやっているものではないから、無垢で純粋で、本当に持っている才能だなと思います」と称賛する。尾野は「作り物ではない表情やしぐさ、虫を捕まえる手、いたずらするときの目。私たちが見ているあみ子がそのまま映画にいるから不思議な気持ちになります。彼女がいるとすごくワクワクするんです!」と明かした。
井浦は森井組の現場について「監督もあみ子のようだった。(大沢と)2人はいつも一緒で、あみ子が走れば監督も走って一緒に叫ぶ。雰囲気が似ているんでしょうね」とコメント。尾野も「(あみ子と)同じものを見ているんでしょうね。余すことなくあみ子の素晴らしいところをすべて見せてあげようとしていた。私たちもそういう気持ちにさせられた素敵な現場でしたね」と振り返る。
また今回が初共演となった井浦と尾野。「いつか共演できたらと思っていました」と話す井浦は「尾野さんと向き合って芝居をするときは、こちらも心していかないと弾き飛ばされるだろうなという印象がありました。全力なんですよね。森井組であみ子とともに過ごす尾野さんは優しくやわらかい女性でした。次はまったく違う雰囲気でセッションしたい」と期待する。尾野は「優しかった! 新さんは現場をずっと温かい目で見ているんです。一からちゃんと子供たちのことを見てあげないとなと、いいお手本だと思い私も現場でそうしていました」と井浦から刺激を受けた様子だった。
イベントでは、コロナ陽性の診断を受け、登壇が叶わなかった大沢と森井の手紙がMCより代読された。大沢は「お父さん役の新さんは料理がとても上手で、撮影が始まる前にハンバーグを作ってもらって食べさせてもらいました。とってもおいしかったです。お母さん役の真千子さんはいろいろなところに遊びに連れてってくれました。2人とも本当の家族みたいな感じでした」とつづる。大森立嗣らの現場で助監督を務め、本作が監督デビュー作となった森井は「この映画を作っている間、僕はずっとあみ子に共鳴し続けていました。観ていただいたお客さんの心の中にも、自分の中にいるあみ子を見つけてもらえたらとてもうれしいです。大事に大事に作った映画です。これからは手の届かないところに行ってしまいますが、どうか健やかで元気に過ごしてくれたらと願っています」と思いを込めた。
最後に井浦は「早く観ていただきたい気持ちの反面、僕のあみ子が皆さんのあみ子になってしまう寂しさがあります。ですが皆さんの感想であみ子という存在を、僕自身もっと深く知っていくことになるのかな。家族や仲間たちと語り合いたくなる、すごくいい映画だと思います」とメッセージを送る。尾野は「この間、お父さん(井浦)と『あみ子をちゃんと羽ばたかせてあげようね』と約束をしました。皆さんにあみ子、一菜を知っていただいて、これから大きくなって(別の女優に)『お母さん愛してるよ』とか言うんだろうなと思うと寂しくて(笑)。でもそれが私たちにとってとてもうれしいこと。たくさんの方にあみ子を愛していただけるとうれしいです」と涙ぐみながらコメントした。
「こちらあみ子」は新宿武蔵野館ほか全国で順次公開中。
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