佐向大の自主映画が初配信、黒沢清に絶賛された劇場デビュー作「まだ楽園」も

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夜を走る」の公開を控える監督・佐向大の自主映画3作品が、映画配信サービス・GHOST STREAMで本日5月2日に配信開始となった。

「まだ楽園」

「まだ楽園」

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「車をさがす」

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「ひとつの銃声」

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このたび短編作品「車をさがす」「ひとつの銃声」に加え、佐向の劇場デビュー作にして黒沢清から激賞された「まだ楽園」が初配信される。料金は3作品セットで1200円。付録として映画批評家・結城秀勇による佐向の作家論「回転の不確かさ」と1万字に及ぶインタビュー記事「あるけどない、いないけどいる」も閲覧できる。

「夜を走る」 (c)2021『夜を走る』製作委員会

「夜を走る」 (c)2021『夜を走る』製作委員会[拡大]

佐向の新作「夜を走る」は5月13日より東京・テアトル新宿、27日よりユーロスペースほか全国で順次公開。郊外のスクラップ工場で働く男2人の退屈で平穏な日常が、ある事件を境に狂っていくさまが描かれる。足立智充と玉置玲央のほか、菜葉菜、宇野祥平、松重豊、高橋努、川瀬陽太、玉井らんもキャストに名を連ねた。

結城秀勇 コメント

佐向作品の登場人物たちは、曖昧で優柔不断で嘘つきでナンセンスで記憶力も欠如しているので、AかBかを選ぶことができない。彼らはしばしば法的にアウトだしコンプライアンス的にアウトだしポリティカリーにコレクトでもない。
だが、本当はありもしない二者択一をしばしば強制されているかのような気のする現代の我々の生活にとって、分かれ道のどちらかを選ぶことなくただそのどちら側にも同時にいるためだけに二人組を組む主人公たちの存在は、怖いくらいに笑えて、スカッとするのでモヤモヤさせられるのだ。

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磯田勉 @isopie_

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