映画「
山梨県のとある小学校を舞台とした同作は、校長になるための昇進試験を控えるごく平凡な教頭・中山晴彦が、さまざまな個性を持った児童や教師、保護者、そして自身の家族との関わり合いの中で成長していく物語。かつては熱血教師だった彼が、5年1組の臨時担任としてクラスを受け持つことから物語が動き出す。「夜を走る」「教誨師」の
このたびYouTubeで公開された映像には、晴彦が近所の住人からの「子供たちの声がうるさい」という苦情電話に対応する姿や、休みの用務員に代わって理科室の蛍光灯を交換する様子、けがをした児童を保健室に連れて行くシーンなどを収録。誰に対しても物腰やわらかく接する反面、流されやすくどこか頼りない晴彦のキャラクターを垣間見ることができる。場面写真も新たに4点解禁された。
本作をひと足先に鑑賞した光石は「大人も子供も、先生も生徒も、立ち止まったり、突き進んだり。何が正解か誰も分かんない。佐向監督の映画には、いつも『真』があります」とつづる。映画評論家の森直人は「困難だらけの世界に向けて、“本当のこと”を伝えようとするポンコツ教頭の肉声に涙があふれた。まるでチャップリンの『独裁者』じゃないか!」と称賛した。
「中山教頭の人生テスト」は、6月20日に東京・新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で公開。
映画「中山教頭の人生テスト」本編映像
秦早穂子(映画評論家)コメント
縦の考え方に、日本人は一斉整列するのが大好き。
監督佐向大の人間たちは、もろもろの問題を抱えて頼りない。
だが、大人も子供も、絶対に正しいとは言わない。
この視線、しなやかな強さ。共感した。
光石研(俳優)コメント
大人も子供も、先生も生徒も、
立ち止まったり、突き進んだり。
何が正解か誰も分かんない。
佐向監督の映画には、いつも「真」があります。
町山広美(放送作家)コメント
「前へならえ」と号令をかけられても、前は右往左往か立ち往生。
とはいえ、そもそも「前へならえ」なんぞは軍隊教育の名残なんだし。
大人が絶滅して長いこの社会で、前走者はせめて
右往左往を隠さず立ち往生を晒そうではないか。
中山先生、合格です。
森直人(映画評論家)コメント
渋川清彦が良すぎる。これは羊の皮の隙間から、
狼の精神が優しく笑顔を見せる映画だ。
困難だらけの世界に向けて、“本当のこと”を伝えようとする
ポンコツ教頭の肉声に涙があふれた。
まるでチャップリンの「独裁者」じゃないか!
佐野亨(編集者 / 映画評論家)コメント
すぐれた学校映画はすぐれたミニチュア社会映画であることを証すにとどまらず、
「ザ・中学教師」以来のハードボイルドな学級描写の果てに
是枝裕和的な「統御」の世界を容赦なく解体せしめる。
間違いなく「夜を走る」を経て実現しえた作品。
映画ナタリー @eiga_natalie
渋川清彦主演「中山教頭の人生テスト」本編映像の一部解禁、光石研らのコメントも到着
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