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本作は、2018年に公開された「ボス・ベイビー」の25年後を舞台にした作品。大人になった“ボス・ベイビー”ことテッドと兄ティムが、世界征服をたくらむ悪の天才博士に立ち向かうさまが描かれる。イベントには前作からボス・ベイビー役を続投する
キャストは作品にちなんでサングラスと黒スーツに身を包んで登場。ムロは最初に「今回は宮野さんに感謝したい! 宮野さんが(個別に行われたアフレコの)一番最初で、全部入れてくれてたんですよ。掛け合いが多い役なので、先に宮野さんの声があったからやれてる。英語だけでやってたら、この完成披露に間に合わなかったです(笑)」とエピソードを明かしながら宮野に感謝した。
洋画の吹替に初挑戦だったという多部は「前作を拝見させていただいて、『すごい楽しみだな、わーい』みたいな軽い気持ちで引き受けたんですけど、実際に声を入れるとめちゃくちゃ早口で、付いて行くのに必死でした。それに声優さんって全身を使う仕事だなって」と収録を振り返ると、これには声優である宮野が大きくうなずきながら「そうだと思います。考えながら、体が動いちゃうんですよね」と補足。さらに「でもこの作品は吹替の中でも難しいと思います。このセリフ量、スピード感で英語に合わせていくのって普通は初めてだとできないのに、(多部は)素晴らしいなと思いました」と述べた。
前作ではティムの子供時代を演じながら、今作ではティムの長女タビサを演じることになった芳根も難しさを感じていたようで、「前作は吹替が初めてだったし、自然体でやったので、今回はどうしようと。ティムとは(演技を)変えないといけないし、監督と相談させてもらいながら役を作っていきました」とその苦労を明かす。ムロは「兄役をやってたのに今度は長女役って、劇団ではよくあるけど映画ではあんまり見たことない。それをやり遂げてました」と、難しい役どころをやり遂げた芳根を称賛した。
作品の注目シーンについて問われると、ムロは芳根が演じるタビサの歌唱シーンを挙げる。「本国のほう(英語版)を聴いてしまうとそっちに寄ってしまいそうになるはずなのに、芳根ちゃんらしさが出てる。すごく染みると思う。みなさん、染みてください」と強くアピールし、これを聞いた芳根は客席に向かって「がんばりましたので、お手柔らかによろしくお願いします」と謙遜。「歌は役でしか歌ったことがないんですけど、監督から『タビサは歌が得意じゃなくて、苦手意識がある女の子。だけど心を込めて歌ってください』って言われたので本当に救われて、心を込めて歌わせていただきました」と裏話を明かした。
続いてキャストには「見た目は赤ちゃん、中身はおっさん」という映画の内容にちなみ、「皆さんは『こう見えて、実はこうなんです』というギャップはありますか?」というトークテーマが振られる。これにムロは「私はよくしゃべります。よくしゃべることで皆さんに知ってもらえてます。ただ、心を許した友がいると急に無言になります。そうなると友人は、立ち上がって『嘘だろ!』って言います。仲良くなる前はあんなにしゃべってた男が……って」と意外な一面を明かした。多部は「『しっかりしてそう』って言われるんですけど、全然しっかりしてないです。この前はカギをゴミ箱に捨てたり、枕カバーを買って未開封のまま捨てたり……とにかく捨てちゃうんです」とエピソードを語り、ほかの登壇者に驚かれていた。
ここに「私もしっかりしてないんですよ」と入ってきたのは芳根。「家だとずっとグータラしてるし、母親からは『あんた、よくがんばってると思う!』って言われました。私を昔から知ってる人からは『1人でお仕事行けてるの?』とかすごい言われるんですよ。だから……私は今、がんばってます!」とかわいらしく語った。
ここでもう1つ、作品にちなんで「もし今の意識のまま、赤ちゃんになれるとしたら、どんなことがしたいですか?」と問われる。これにはムロが「この質問はこの映画の宣伝(の取材)でよくされるんですよ。そうすると最初に『この歳になると抱っこされることがないから、抱っこされたい』って言っちゃう。そうすると『抱っこされたい』だけが文字に起こされると、それはこの時代、ちょっとダメだよなーってことで撤回させてもらってます(笑)。ネットニュースの見出しで『ムロ、抱っこされたい』になっちゃうと……」と笑う。ここで宮野から「(抱っこを)されたいはされたいんですか?」と問われると「抱っこされたい気持ちはあります、だけど『抱っこされたい』だけを(見出しに)抜かないで!(笑) ちゃんと質問に答えるなら『泣き叫びたい』です。赤ちゃんってお腹すいたり機嫌悪いときに泣き叫んでいいわけだから、やってみたい」と改めて答えた。
同じ質問に多部は「子供の頃のアルバムを見ると、どの写真を見ても本当にブサイクなんです(笑)。(仕事で)幼少期の写真を提出してくださいって言われても選べないぐらい。なので赤ちゃんに戻ったら……今ならちょっとは(カメラを意識する)技術があるじゃないですか(笑)。その形でアルバムが残ってたらいいな」と願望を述べる。続く芳根は「いっぱい食べて、いっぱい寝て、褒められたいです! 『寝るのが仕事』って言われたい」と答え、ムロから「それが100点の答えだな」と感心されていた。
続く宮野は「ティムぐらいの年齢のときは、カリスマに憧れてたんですよ。だから自分から『遊ぼう』って言えず、誰からも誘われずに1人で帰ることが多かったので、積極的に人を誘っていきたい」と回答する。しかしムロが「(ティムよりもっと小さい)赤ちゃんだったら?」とさらなる質問したうえ、小声で「お願い、『抱っこされたい』って言って! 『ムロ、抱っこされたい』だけだとちょっと……」と懇願。これには宮野が「(そう答えたら見出しが)「『ムロ、宮野は抱っこされたい』になるだけじゃないですか!」とツッコみつつ、「まあ、抱っこはされたいっちゃされたいですよ」と口にし、ムロは「優しいですね」と笑顔を見せた。
最後に挨拶を求められたムロは「いろいろあった2021年でございます。これからも何が起こるかわからない時代は続くと思いますが、どうか2021年の残りの“ミッション”の中に、『ボス・ベイビー』を観るというのを入れていただければと思います」とタイトルを絡めつつ述べる。さらに「この年の最後に観るにはとてもいい内容になっております。誰かを思ったり、誰かを助けたり、助けてもらう人がいたり、やっぱり人って誰かがいるからできることがあるんだと思わせてくれる映画です。ご家族で、カップルで、あるいはお友達と、どうか観に行ってもらいたいと思います」とまとめた。
前作に続いてトム・マクグラスが監督を務めた「ボス・ベイビー ファミリー・ミッション」は、12月17日より全国でロードショー。
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