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劔樹人の自伝的コミックエッセイ「あの頃。男子かしまし物語」をもとにした本作では、ハロー!プロジェクト所属のアイドルに青春を捧げる者たちの姿が描かれる。主人公・劔樹人を演じた松坂は、マネージャーから「松浦亜弥さんのファンの役です」とオファーを聞いた際に「“松浦先輩”か」と思ったと回想。「と言うのも僕が中学1年のとき、(同じ学校に)中学3年の松浦さんがいて、遠目で見ていたんです。『Yeah! めっちゃホリディ』とかを歌われていた頃で。その記憶がよみがえり、やるしかないと思いました」と意外な接点を明かし、「スターってこういう輝き方をするんだなと。歩くたびに残り香のようなキラキラしたものが……」と当時の松浦の印象を口にする。さらに「(中学時代に)サインをもらいに行ったんですけど、やんわり断られました(笑)」と切ない思い出も披露した。
仲野は「和やかとはこういうことかと。居心地のいい時間でした」と撮影の日々を振り返る。現場では、本番直前に今泉が台本にないセリフやリアクションを耳元で指示するという演出があったようだが、仲野は「どんな“爆弾”が投下されるかわからないし、言われたら思い切りやるしかなかった」と緊張感を楽しんだ様子。今泉は「小競り合いのシーンがちょこちょこあって、本気で困っているところを撮りたいなと。(決まった)セリフでやるより空気が(伝わる)」とその意図を打ち明けた。
イベントでは本作のテーマにちなみ、自分の“推し”を発表するコーナーも。松坂はマンガ「スラムダンク」を挙げて「映画化するの知ってますか!? 激震が走りましたね。これがきっかけで中学時代にバスケットボールを始めたほどです」と衝撃を伝える。司会者から「特に好きなキャラクターは?」と尋ねられると、ほかの登壇者たちから「ここで(役を)決めようとしてません!?」「これ決まっちゃうな!」と野次が。松坂は「僕が入るなんてそんな……」と否定しながらも「もし何か関わることができるのであれば宣伝広告でもオリジナルのモブキャラでもやります(笑)。それだけ楽しみにしているということです!」とまんざらでもなさそうに強くアピールする。さらに司会者から「結婚したら"推し方"にも変化が出ると言うが?」と問われると、12月に結婚を発表したばかりの松坂は「僕はそんなに物を買ったりしないタイプ」と回答。「自分の健康を維持するためにしっかり体調管理していきたいと改めて思っています」と結婚後の心境を語った。
最後に仲野は「撮影した1年前と今は状況がかなり違いますが、この映画は“あの頃”を懐かしんでノスタルジーに浸る映画ではない。それを経て“今”の大切さを感じる映画です」と訴えかける。松坂も「試写を観たとき、ああこれは“今”の心の栄養になる作品だなと思った。この大変な時代の中であの頃の甘酸っぱい青春、好きなものを共有していたあの時間というものを感じるだけでも心の中に優しい風が通ると思います」と思いを伝えた。
「あの頃。」は2月19日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
ベリス @bellus_RISA
松坂桃李、中学の先輩・松浦亜弥にサインをやんわり断られた“あの頃”回想(写真24枚) https://t.co/9WwLHkeN7A