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本作は東京・明大前駅で終電を逃し、偶然出会った男女の5年間を描くラブストーリー。好きな音楽や映画が一緒で、あっという間に恋に落ちた2人の忘れられない20代の日々を紡ぐ。ドラマ「東京ラブストーリー」「カルテット」などで知られる坂元裕二が初めて恋愛映画のオリジナル脚本を執筆。菅田が山音麦、有村が八谷絹を演じた。
ともに1993年2月生まれの同い歳という菅田と有村。菅田は有村の印象を「意外とふたを開けたらド関西人。普段、僕も現場でべらべらと関西弁をしゃべることはないんですけど、同い歳だからこそ出ましたね。新鮮でした。レアケース」と語り、一方の有村は「本当に貴重な同じ歳の役者さん。こうして同じ舞台でお芝居できることがうれしい。『何者』で共演してから、お互いが4年ぐらいいろいろな経験をして再会できた。ちょっと同志みたいな部分も感じながら、心強く一緒に撮影できました」と振り返った。
クランクインはちょうど1年前の2020年1月12日。東京都内で1カ月半をかけて撮影された。菅田は「ほぼ順撮りで、ただただ2人で生活をしていろんな思い出を作る撮影。撮影を通して育んだものが2月ぐらいに爆発してくる。リアルな流れでした」と当時の様子を述懐。有村も「すごく充実した濃厚な時間。映像を観たときに、まだ絹が(私の)中にいて。これはずっと続いていくんだろうなと不思議な感覚になりました」と語った。
土井は麦と絹が「私たちと同じ世界のどこか隣の街にちゃんと生きている人」に見えることを意識しながら撮影していたそう。「出会ってから告白して、一緒に暮らし始める。1つひとつの場面で2人の心に嘘がないように。それを日記のように積み重ねていけば、とても普遍的なラブストーリーになるんじゃないかなと思いました」と作品の根底にある思いを明かす。試写での反響については「30代以上の男性は泣きながら出てくる。そして自分の過去の恋愛を話し始める人が多いです(笑)」と語った。
印象に残っているシーンを問われた菅田は、信号待ちをしながらキスをする場面を挙げ「あそこの絹ちゃんのセリフ。1回キスしたあとの『こういうコミュニケーションは頻繁にしたいほうです』。あれは名言でしたね……一度は言われてみたいです」としみじみ。有村も同じ場面だそうで「押しボタン式信号機」の描写に関して「普通は渡りたいから押して待ってるだけだけど、あの信号をこういうふうに使うんだ!って発見でした」と見どころを明かす。
タイトルにちなみ菅田と有村が互いに贈りたい花束を選ぶ「花束占い」も行われた。これは選んだ花束から、相手をどう思っているかという深層心理を分析するもの。熱い気持ちで苦難を一緒に乗り越える赤いバラ、このまま変わらない関係性でいたいピンクのスイートピー、信頼度の高さを示すオレンジのラナンキュラス、自然体の自分を見せられる黄色のガーベラ、相手を励ましたい紫色のヒヤシンスの5種類が用意された。菅田はラナンキュラス、有村はヒヤシンスをそれぞれ相手にプレゼント。有村の「励ましたい」という思いに菅田は「確かに会うたびに励ましてくれてるかも? 『今、何やってるの?』とか『がんばって』みたいな」と感想を口にした。
最後に菅田は「この映画は恋愛自体の面白さ、楽しさ、滑稽さ、かわいさをすごく丁寧に描いた作品。2人の結末以上に麦と絹がどうやって出会って、何を共通言語に時間を過ごしたか。これに観る人はきっと過去のいろんなものがほじくり出されて、こしょばくも愛しい気持ちになれる映画だと思います」とアピール。有村は「男女問わず、世代問わず、皆様の中にある思い出や物語が出てきてしまう映画。恋愛の醍醐味がたくさん詰まってる。観終わったときに眩しい記憶に思いを馳せて、少し口角を上げて帰っていただけたらうれしい。温かく麦と絹を見守ってください」と呼びかけた。
「花束みたいな恋をした」は、1月29日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
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