撮影一切なしのドラマに蛭子能収が主演、女王様に縛られ倒れる

撮影を一切せず、テレビ東京に残る資料映像と過去映像だけで作る1時間ドラマ「撮影の、一切ないドラマ 蛭子さん殺人事件」が12月12日にBSテレ東、BSテレ東4Kで放送される。蛭子能収が主演することがわかった。

バラエティ番組「田舎に泊まろう！」「いい旅・夢気分」「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」などの番組に出演した蛭子の過去映像をつなぎ合わせ、ナレーションのみを新録して作られた本作。30年分、そして数百本にものぼる蛭子の出演番組テープと格闘してできあがった。蛭子は蛭子収能役で出演。CBBディレクターであるジョージ・ポットマン役には過去のテープに写っていた外国人がクレジットされている。

イギリスのテレビ局が、日本で最も著名な漫画家・蛭子さんに密着取材をオファーしたことから展開する同ドラマ。しかし番組のオンエア直前に蛭子さんは何者かに殺されてしまう。蛭子さんはスタジオ収録で一般人を装った女王様に縄で縛られ、倒れてしまったという。そこでテレビ局は急遽放送内容を変更し、密着取材のテープやテレビ東京に出演した蛭子さんの行動や発言を分析。事件の真相に迫っていく。

脚本、プロデュースを担当した高橋弘樹は「朝から晩まで、毎日毎日蛭子さんの映像を見ていたら頭がおかしくなりそうでした。そして、蛭子さんは本当にどうかしてます。こんな天才はもう2度と現れないと思いました」とコメント。「コロナ禍で撮影をしないでどうやったら番組作れるか、という発想から生まれた番組ではありますが、作ってみたらけっこう面白い気がします」ともつづっている。

撮影の、一切ないドラマ 蛭子さん殺人事件

BSテレ東、BSテレ東4K 2020年12月12日（土）21:00～21:55

高橋弘樹（テレビ東京）コメント

朝から晩まで、毎日毎日蛭子さんの映像を見ていたら頭がおかしくなりそうでした。そして、蛭子さんは本当にどうかしてます。こんな天才はもう2度と現れないと思いました。
見所は3つ。1つめは、過去の番組における蛭子さんの無軌道すぎる行動の数々。爆笑です。2つめは、大量の過去素材の中でも、おそらくほぼ唯一。蛭子さんが真剣に怒っているシーン。20年以上前の貴重な映像ですが、それは芸術家・岡本太郎さんの作品への熱い思いを語った部分でした。
3つ目はドラマの中で、蛭子さん殺人事件が起こってしまった根本的理由として描かれる、蛭子さんの自伝的マンガ。そこには語られたことのない、赤裸々な思いがつづられていました。
コロナ禍で撮影をしないでどうやったら番組作れるか、という発想から生まれた番組ではありますが、作ってみたらけっこう面白い気がします。