空き巣犯と虐待を受ける少女が出会う、上西雄大の監督&主演作「ひとくず」予告

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上西雄大が監督と主演を務めた「ひとくず」の予告編がYouTubeで公開された。

「ひとくず」新場面写真

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「ひとくず」ポスタービジュアル

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2019年にミラノ国際映画祭で最優秀作品賞と外国語映画部門の最優秀男優賞を受賞した本作は、子供時代に母親の恋人から虐待されて育った金田を主人公とする物語だ。空き巣に入った家で育児放棄されている少女・鞠に出会った金田。過去の自分と重なる鞠を救おうと動き出す金田だが、彼女の母親・凜もまた親の愛を受けずに育ったと知る。

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上西が金田を演じ、鞠役の小南希良梨と凜役の古川藍のほか、徳竹未夏堀田眞三飯島大介田中要次木下ほうからもキャストとして参加。予告編では金田と鞠の出会いが映し出されるほか、金田が「誰が鞠にそんなひどいことするんだ。母ちゃんか?」と彼女に優しく語りかける様子や、凜が「どうやって愛情注いだらいいのかわかんないの」と涙ながらに叫ぶ姿が捉えられた。小南と古川、金田の母親を演じた徳竹のコメントは下記に掲載している。

「ひとくず」は3月14日より、東京・ユーロスペースほか全国で順次ロードショー。

小南希良梨 コメント

鞠ちゃんという女の子は、いつも家の中で1人でいてさみしい思いをしている役なので、どんな気持ちで過ごしてたのかなと考えました。あとはその気持ちを表情で現せられるように心がけました。
撮影現場では藍さんと出番がない時は色んなお話しをして楽しかったですし、上西監督は「ひとくず」のお話の中でも鞠に優しくしてくれる役ですが、撮影以外でも優しくて、たくさん話しかけてくれたり面白い事を言ったりしてくれて、撮影に行くのが楽しかったです。

古川藍 コメント

育児放棄をする気持ち、我が子への愛情表現の仕方がわからない、駄目な男の側じゃないと不安になる……自分自身とかけ離れた凜を表現するのはとても難しかったです。凜の生きてきた世界を表せば表す程、ふと、こんな人が本当にいるのだろうか……と首を傾げる事が多かったです。難しい心の動きを表現する事を意識し、撮影に臨んでいました。
初共演だった鞠役の小南希良梨ちゃんは、お芝居する事が楽しいと言っていて、その真っ直ぐな気持ちをそばで見ていて私もとても刺激を受けました。
そして、主演、脚本、監督の上西さんにはこの「ひとくず」で凜役をさせて頂けた事をとても感謝しています。上西さんとは今までにも何作も共に映画を制作してきましたが、常に役者目線で難しい表現もわかりやすく伝えて下さり、カネマサと凜の芝居も丁寧に撮影してくださってリラックスした状態で挑む事が出来ました。上西さんがいなければ、「ひとくず」も生まれていないし、恵まれた環境でお芝居をする事が出来て幸せです。
この作品は虐待という重たいテーマを取り扱っていますが、辛く悲しいだけじゃなく、「ひとくず」の世界の中で生きる人の様々なドラマを描いているので、クスっと笑える場面もありますし、親子の愛を感じる場面もあり、温かい気持ちになって頂けたら……またこの作品を観て今増えている虐待に少しでも何かを感じてもらえたら……と願っております。

徳竹未夏 コメント

カネマサを作り上げる基盤の一つになった母、金田佳代。只の酷い母親ということだけではなく、彼女もまた、無意識下で葛藤の様なものを持っていることが表現できるよう気をつけました。何度か出てくるタバコを吸うシーンは、普段タバコを吸わないので、鏡の前で違和感がなくなるまで、気持ちを乗せてタバコを吸う仕草を、練習しました。
高校生になった匡郎(まさお)に殺人させてしまった時は、無意識下の葛藤に立ち向かえた所だと思います。だから、匡郎にとって、母親と感じられる一面になったのではないでしょうか。
映画製作時、10ANTSメンバーは、役者とスタッフを兼任して制作をします。
劇中に出てくる鞠と凜の部屋は、私の住まいなのですが、冒頭のゴミ屋敷を準備しているスタッフ(私を含め)に、鞠の生活を考えた上で、どんな風にゴミが散乱していくのかを考えて導線を作るよう指示がありました。今考えると、その行程は役者ならではな気もします。10ANTSは、監督が俳優であるお陰で、役者が演じやすい進め方になっているのではないかと感じます。お芝居に重点を置いているからこそ、観ている人をどんどん作品に引き込んで行くのだと思います。
「ひとくず」という作品を通して児童虐待に関心を持っていただき、少しでも、救われる命のあることを祈っております。

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