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島本理生の小説をもとに、何も問題のない結婚生活を送っていたはずの主人公・村主塔子が、かつて愛した男・鞍田秋彦と再会し、心を揺さぶられるさまを描く本作。「ビブリア古書堂の事件手帖」でも三島と組んだ塔子役の夏帆は「監督が現場で戦う姿を見ていました。主演として呼んでいただき、監督の覚悟を勝手に感じて生半可な気持ちじゃできないなと。覚悟を決めて挑ませていただきました」と本作への思いを語る。三島も「この難しい役を誰がやってくれたら自分が撮りたいかと考えたとき、夏帆さんが浮かびました」と信頼をのぞかせた。
鞍田を演じた妻夫木は、初共演を果たした夏帆を「嘘のない人」と表現。夏帆の出演作「天然コケッコー」のかわいらしいイメージを抱いていたと明かし、「今回共演してみて、どう演じればいいかわからないことを素直に吐露していたし、すぐ顔に出ちゃう。そういうところがいいと思いました。最後まで戦っていた姿が素晴らしかったです」と伝える。夏帆は「言い訳ではないんですけど……」と前置きしたうえで「今回は悩んでいることを妻夫木さんにぶつけていこうと思っていました。見栄を張らず、全部自分を見せるというか。だから顔に全部出ていたと思うんです(笑)。妻夫木さんは私がどんな状態でも受け止めて、お芝居で返してくれる安心感がありました」と、妻夫木に頭を下げて感謝した。
塔子に好意を抱く同僚・小鷹淳役の柄本は「(鞍田のシーンとは)対照的に、塔子のさわやかな面を引き出せたらと思った」と述懐。塔子の夫・村主真に扮した間宮は「一度、夏帆さんと娘役の子と3人で遊園地に行く時間を設けてもらえたんです。ただただ楽しくて、休日のようでした」と笑顔で振り返る。
本日は舞台上に、999本のバラで作られた「Red」のロゴが用意された。「生まれ変わってもまた愛する」という花言葉を持つ999本のバラ。それにちなみ「生まれ変わっても愛し続けたいもの」を聞かれると、妻夫木は「生まれたばかりの赤ちゃん」、柄本は「映画と映画館」と愛情全開で回答する。そんな中「阪神タイガース」と答えた間宮は「阪神を応援していてよかったなと思うことが多くて」と具体的なトークを繰り広げるが、「この時間いらないと思います!」と自らストップ。夏帆は「猫ですね。2匹飼っているんですけど本っ当にかわいいんですよ!」と今日一番のハイテンションで猫愛を伝えた。そして最後に改めて「何を選び取って生きていけば、より自分に素直になれるんだろうと考えながら塔子を演じました。観終わったあとに人と語り合いたくなるような作品になっていると思います」と観客へ語りかけた。
「Red」は2月21日より新宿バルト9ほか全国でロードショー。
※「Red」はR15+指定作品
椿原 敦一郎 @teamokuyama
「Red」夏帆、初共演の妻夫木聡から「すぐ顔に出ちゃう」と言われ“言い訳”(写真16枚) https://t.co/7C4rJZese3