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山田洋次ら“寅さんファミリー”集結、倍賞千恵子「お兄ちゃんもきっと喜んでる」

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下段左から佐藤蛾次郎、前田吟、倍賞千恵子、山田洋次、浅丘ルリ子、夏木マリ、笹野高史。上段左から北山雅康、美保純、吉岡秀隆、後藤久美子、池脇千鶴、桜田ひより。

下段左から佐藤蛾次郎、前田吟、倍賞千恵子、山田洋次、浅丘ルリ子、夏木マリ、笹野高史。上段左から北山雅康、美保純、吉岡秀隆、後藤久美子、池脇千鶴、桜田ひより。

男はつらいよ お帰り 寅さん」の公開記念舞台挨拶が本日12月26日に東京・丸の内ピカデリーで行われ、監督を務めた山田洋次、キャストの倍賞千恵子吉岡秀隆後藤久美子前田吟浅丘ルリ子らが登壇した。

本作は、寅さんこと車寅次郎を主人公とした「男はつらいよ」シリーズ第50弾にして23年ぶりの新作。大きな拍手によって迎えられた山田は、今までのシリーズに関わったスタッフやキャストを代表し「いなくなっちゃった人もたくさんいますけれども、全員で作り上げた作品を今日ここで観ていただきます」と挨拶する。そして寅次郎を演じた渥美清に「やっぱり主役は渥美清。結局そうなってしまったなと」と思いを馳せ、「しかし渥美さんを中心に、50年という歴史もまた主役になっているんじゃないかと思います。年配の人も若い人も、きっとこの映画を観たら今日までの日本の歴史や自分の人生を振り返ることができる。そういう映画であってほしいと思っています」と本作へ込めた思いを語った。

1作目から寅次郎の妹・さくら役で出演している倍賞。「お兄ちゃんがいたらどうだったかなって。でも『おう! 山田さんよくがんばったな、さくらもよくがんばったじゃないか!』ってどこかで見ててくれるんじゃないかと思って撮影していました。だからお兄ちゃんもきっと喜んでいると思います」と時折涙で言葉を詰まらせながら話すと、隣に座っていたさくらの息子・満男役の吉岡は「大丈夫ですよ」と倍賞に寄り添う。そして倍賞が「この映画に出演できて、生きててよかったなと思います。ねえあなた?」と、さくらの夫・博役の前田に笑いかけると前田も「生きててよかった」としみじみ返答した。

マドンナのリリーを演じてきた浅丘が「山田さんからリリーさんっていう役をいただいて、どんなにうれしかったか。この50作目で6本出ることになります。今まで何百本とやった中でも一番やりやすい役です」と述べると、山田は「光栄です」と破顔し、2人は肩を寄せてほほえみ合う。吉岡は「僕はあれから風に向かってずいぶんと伯父さんの名前を呼んだんですけど、一向に現れてくれないじゃないかと。でも『ずっとそばにいたんだよ。だからこそ50作目ができたんだろう?』と言ってくれるような気がします」と述懐。後藤も「泉がきちんと人生を歩んでいられるのは、寅さんの優しさに出会うことができたから。おじちゃまありがとう」と感謝の気持ちを口にした。

この日の舞台挨拶には、キャストの池脇千鶴美保純佐藤蛾次郎桜田ひより北山雅康笹野高史夏木マリも出席。今作では再婚している礼子役の夏木は「寅さんにいろいろ話を聞いてもらいたいな」と笑い、役の中で寅次郎へグリグリ甘えていたという美保は「最近は枕にグリグリしています(笑)」と明かす。寅次郎の舎弟・源公役の佐藤は「酸いも甘いも、博打も兄貴に教わりました。現実は違いますよ? 渥美さんは真面目な方だから」と振り返り、北山は「寅さん、“くるまや”がカフェになりました。はよ帰ってきてほしいです」と天に向かって呼びかけた。

本作から参加した池脇と桜田は「みんなの心の中に寅さんはずっと生きていて、背中を押してもらったりしているんだなって。会いたかったです」「実はオーディションでは作品が『男はつらいよ』だと知らなかったんです。でも今思うとそのときから寅さんが見守ってくれていたんだと思います」とコメント。これまでさまざまな役で出演し、本作では帝釈天題経寺の住職・御前様を演じた笹野は「渥美さん、笑わないでくださいね? 『お前が御前様か。カッカッカッ』って言われるようで恥ずかしい。寅さん一家として“ウィーアーファミリー”だと呼んでいただけるのが非常に光栄です!」と名調子で話して笑いを誘う。最後に山田は「俳優の皆さんの話が大変上手だから、映画も面白いんじゃないかと期待なさったんじゃないかと思います。その期待に応えられる映画になっていることを、僕は心から願っています。最後に拍手の1つもしてくださるような映画であればうれしいです」と客席に語りかけ、舞台挨拶の幕を引いた。

「男はつらいよ お帰り 寅さん」は明日12月27日より全国でロードショー。

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