第76回ヴェネツィア国際映画祭ヴェニスデイズ部門に出品された「
オダギリが長編初監督を務めた本作は、1人の少女との出会いを機に人生を狂わせていく船頭・トイチの物語。トイチを柄本、彼を慕う村人・源三を村上が演じ、クリストファー・ドイルが撮影監督を務めた。
ヴェニスデイズは革新性や探究心、オリジナリティ、インディペンデント精神などに優れた作品を紹介する部門。公式上映前の日本メディア向け記者会見にてオダギリは、今の心境を「俳優として何度か参加した思い入れのある映画祭だったので、とても光栄です」と語る。さらに作家性を重視する本部門について「長編初監督作で選んでいただけるのは本当に幸せで、それ以上の言葉が見つからない」と喜びを噛み締めた。
公式上映では、エンドロール後に約5分間のスタンディングオベーションが起こった。その後のQ&Aで、脚本段階での構成について質問が挙がると、オダギリは「最初は僕が船頭の主人公・トイチを演じるつもりで書いていて、突然現れる少女が大人に変わっていく過程を、親子のような仲で紡いでいくドラマをイメージしていましたが、柄本さんにお願いすることになり、関係性を書き直しました」と明かす。続けて「結果的に、柄本さんがキャラクターにより深みを与えてくれて、素晴らしい高みに持っていってくれました」と手応えを語った。
また、“諸行無常”を表す本作の英題「They Say Nothing Stays the Same」に関して、「“すべてのものは変わってしまう”というタイトルだが、船頭は何も変わらなかったのでは?」という質問も。オダギリは「船頭は(この先もずっと)舟に乗り続けるし、そのまま変わらないものも確かにある。そう受け取ってもらえたことはうれしいし、そういういろんな見方をしてもらえる映画であってほしいと思っていたので、ありがたいです」と返した。
この上映は本作のワールドプレミアにあたることから、オダギリは「(上映の途中で)出て行ってしまう人もいるのではないかと心配しましたが、あれだけ長い時間拍手をいただいて、皆さんにも満足してもらえたように見えたので本当にうれしかったです」とコメント。柄本は「疲れましたね(笑)。初めて試写を観たときはとは感じ方が違いました。監督の志の高さを改めて強く感じました」と話し、村上は「僕もかなり体力と気力を奪われました。3回目の鑑賞ですが、3回とも違う映画を観ているような不思議な感覚。あと、イタリアの映画好きの方々が観終わった直後に感想を話し合っているのが印象的でした」と上映の感想を述べた。
「ある船頭の話」は9月13日に東京・新宿武蔵野館ほか全国で公開。ヴェニスデイズ部門の授賞式は現地時間9月6日に実施される。
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世界への『ある船頭の話』のお披露目、おめでとうございます。オダギリさんの衣装、今回のベネチアでいちばんオダギリさんらしさ全開ですね。
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