映画ナタリー - 最新映画ニュースを日々配信

「アジア三面鏡」行定勲が津川雅彦の“殺気”を回想、永瀬正敏は心残り明かす

197

「アジア三面鏡2016:リフレクションズ」初日舞台挨拶にて、左から行定勲、永瀬正敏、シャリファ・アマニ、加藤雅也。

「アジア三面鏡2016:リフレクションズ」初日舞台挨拶にて、左から行定勲、永瀬正敏、シャリファ・アマニ、加藤雅也。

アジア三面鏡2016:リフレクションズ」の劇場公開を記念し、本日10月12日に東京・新宿ピカデリーで初日舞台挨拶が行われ、行定勲永瀬正敏シャリファ・アマニ加藤雅也が登壇した。

本作は、アジアの監督3人が1つのテーマをもとにオムニバス映画を製作する「アジア三面鏡」シリーズの第1弾。東京国際映画祭が国際交流基金アジアセンターとの共同プロジェクトとして製作した作品で、第29回東京国際映画祭で初披露されたのち、海外映画祭での上映を経て日本で劇場公開される運びに。行定ら登壇者たちは「皆さんに届けることができてうれしい」と心から公開を喜んだ。

行定がマレーシアを舞台に制作した1編「鳩 Pigeon」には、去る8月に死去した津川雅彦が主演した。家族と離れてマレーシアに移住した老人とマレーシア人のヘルパーが心を通わせていくさまを描いた「鳩 Pigeon」。2016年春頃にペナン島で撮影した同作について、行定は「津川さんは現場に入ったときからすごくお痩せになっていました。衣装合わせのときより5、6kgぐらいは明らかに(痩せていた)。それに、僕ともほぼ会話がないほど殺気立っていた。津川さんは普段は大らかな方ですが、“コミュニケーションが取れない自分”というものをかなり作り込まれていました」と振り返る。

ヘルパー役のアマニも「迫力があった」と津川に思いを馳せ、実際に彼とコミュニケーションを取ることが困難だったと吐露。「撮影中に(自分の)感情をどうすればいいかわからず、そのはけ口として目から涙が出たこともあった」と明かしたが、「最後のシーンで監督がカットと言った瞬間、津川さんは私のことをキョロキョロ探していたんです。そして初めて俳優として言葉を交わし、私を抱きしめてくださいました」としんみり語る。その後、東京国際映画祭のレッドカーペットで津川と手をつなぎ歩いたことを回想して「私の心の中にはいつまでもおじいちゃんが住んでいます」と笑顔を見せた。

老人の息子役だった永瀬は、津川にまつわる悔しいエピソードを披露。「僕は写真を撮るので、津川さんのポートレートを撮るのをすごく楽しみにしていたんだけど機会がなくて。帰国するときに挨拶したらものすごくいい笑顔で、でもそのときにはカメラを持ってなくて。『自分のバカ!』って……」とうなだれ、「でもご一緒する機会を作ってくださった監督には感謝しています」と行定に伝えた。

加藤はカンボジアを舞台にした「Beyond The Bridge」に主演している。過去と現在を描く同作にて30代と60代の役を演じた加藤は「これを言うと笑っちゃうかもしれないけど……僕の役はブルース・リーをモデルにしているんです。写真を見て、これだ!って(笑)」と観客の期待を高めた。

「アジア三面鏡2016:リフレクションズ」は10月18日まで東京・新宿ピカデリーほかで上映。同プロジェクトの第2弾「アジア三面鏡2018:Journey」は第31回東京国際映画祭で10月26日にワールドプレミアが行われ、11月9日から15日にかけて新宿ピカデリーほかで公開される。

(c)2016 The Japan Foundation, All Rights Reserved.

映画ナタリーをフォロー