“のみとり”とは客の猫の蚤を取って日銭を稼ぐ仕事だが、本作におけるその実態は女性に愛を奉仕する裏稼業。そんな稼業に左遷されるエリート藩士・小林寛之進を演じた阿部が板付きにて1人登場すると、客席からは感嘆の声と大きな拍手が。金屏風の前に正座した阿部は「阿部寛にござりまする」と語り出し、自身のキャラクターや映画のあらすじを威勢よく述べていく。添い寝業を題材としていることから阿部が「あっちのせいでこの作品、R15+の指定を受けました」と明かすと会場からは笑いが。阿部は約4分にわたり口上を述べ、“大江戸プレミア”と題された本日のイベントの幕を切った。
その後の舞台挨拶では桜吹雪が舞う中ゲスト陣が登場し、老松をバックにトークを繰り広げる。口上を終えたばかりの阿部は息を切らせながら「疲れました(笑)」と吐露。「こういう経験も一生ないと思って楽しんでやらせていただきました」と続け笑顔を見せる。武家屋敷の妾・おみねと寛之進の亡き妻・千鶴を1人2役で演じた寺島は、鶴橋との仕事を述懐。「監督が長年温め続けた作品で、私も精一杯やらせていただきました。阿部さんと大変なシーンもありましたが」と内容を匂わせながら挨拶する。風間扮するのみとり屋の親分・甚兵衛の妻であるお鈴役の大竹は「ちょっとだけエッチなシーンがたくさんあるんですけど。それを笑いに転化できるのは鶴橋さんだけ」と鶴橋の手腕を称えた。
続いて鶴橋が撮影での思い出を語っていく。セット入りの30分前に必ず現場に入っていたという前田について「得も言われぬオーラがありました。もうあっちゃんの大ファン」と評す。寛之進が身を寄せる長屋の隣人・佐伯友之介役の斎藤には「まるでハーバード大学を卒業したような秀才」と語りかけ、2人に対し「これからの映画や舞台、テレビを引っ張ってもらいたい」と期待を語った。ほかのキャスト陣には「あと以下そっちにいるのは僕の大好きな人たち(笑)」とやっつけな紹介をするも、1人ひとりに付き合いの長さを感じさせる、愛あるエピソードを披露していた。
イベントでは寛之進の稼業にちなみ、男性キャスト陣が「女性に喜んでもらえるおもてなし」を明かすコーナーも。「傍から見て気持ち悪いと思っていたことなんですが」と前置きをする斎藤は、相手の好きなところを100個言うというおもてなしを挙げる。「それを書にして、全部壁に貼った呪いの部屋を作ってみたいですね(笑)。もちろんしたことはないですが」と独特なアプローチ方法を明かし笑いを誘った。また寛之進にのみとりの技術を指南する清兵衛を演じた豊川は、「女性のおもてなしに関しては、大竹さんと寺島さんに相当鍛えられました」と口にし、「逆らわない。前に出過ぎない。場合によっては目を合わせない。そういうふうに乗り切ってきた気がします(笑)」と会場の爆笑を誘い、大竹は「そう言いながら私たちのことが好きなんだと思います」と笑顔で反応した。
「のみとり侍」は、5月18日より全国でロードショー。
※「のみとり侍」はR15+指定作品
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