共産主義下のチェコで生まれたSF「イカリエ-XB1」予告公開

1963年に共産主義体制下のチェコスロヴァキアで作られたSF映画「イカリエ-XB1（デジタル・リマスター版）」の予告編が、YouTubeにて公開された。

チェコスロヴァキア・ヌーヴェルヴァーグの関連人物たちが参加した本作。インドゥジヒ・ポラークが監督を務め、「ひなぎく」の脚本に協力したパヴェル・ユラーチェクがポラークとともに脚本を担当したほか、「ひなぎく」「パーティーと招待客」に携わり“チェコ・ヌーヴェルヴァーグのミューズ”と呼ばれたエステル・クルンバホヴァーが衣装デザインを手がけた。

映像には、2163年に生命探査の旅に出た宇宙船イカリエ-XB1内で生活する乗組員たちの様子が収められている。「2001年宇宙の旅」、テレビ版「スタートレック」以前に作られた本作について、「シド・アンド・ナンシー」の監督アレックス・コックスは「どの先行作品にも似たところのない崇高な瞬間に満ちあふれ、SF映画というジャンルに大きな影響を与えたこの革新的な映画は、SF映画が単なる特撮ものではなく高級芸術であることも証明してみせた」とコメント。また、「グレムリン」のジョー・ダンテは「ポラークの革新的ですばらしい冒険譚は、現在観賞しても1963年当時と変わらず、まったくみごとなものだ。キューブリックがこの映画を見逃していたとは言わせない……」と褒めたたえた。

「イカリエ-XB1（デジタル・リマスター版）」は、5月19日より東京・新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。

アレックス・コックス コメント

どの先行作品にも似たところのない崇高な瞬間に満ちあふれ、SF映画というジャンルに大きな影響を与えたこの革新的な映画は、SF映画が単なる特撮ものではなく高級芸術であることも証明してみせた。途方もなく困難なことを成し遂げた、心からの賞賛に値する作品。

ジョー・ダンテ コメント

ポラークの革新的ですばらしい冒険譚は、現在観賞しても──1963年当時と変わらず──まったくみごとなものだ。キューブリックがこの映画を見逃していたとは言わせない……。