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山内ケンジ監督作「テラスにて」が全国公開、石橋けいや平岩紙ら出演

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「At the terrace テラスにて」

「At the terrace テラスにて」

「ミツコ感覚」「友だちのパパが好き」の山内ケンジが監督を務めた「At the terrace テラスにて」の全国公開が決定した。

クラウドファンディングサイトのMotionGalleryにて全国公開のための資金を募集していた「At the terrace テラスにて」。目標金額の80万円を達成したため、1月から大阪のシネ・リーブル梅田、静岡の静岡シネ・ギャラリーや藤枝シネ・プレーゴで上映される。2月には東京・新宿武蔵野館、栃木・宇都宮ヒカリ座、3月には埼玉・川越スカラ座で公開。時期は未定だが愛知、広島、京都、兵庫、長野でも上映される予定だ。

「At the terrace テラスにて」は、山内が主宰する演劇プロデュースユニット・城山羊の会の舞台「トロワグロ」を山内自ら映画化した作品。ある屋敷のテラスを舞台に、妄想と欲望を胸に秘めた人々の空虚な関係が描かれる。石橋けい平岩紙古屋隆太岩谷健司師岡広明岡部たかし橋本淳が出演した。

山内ケンジ コメント

この90分の間に全てが起きるのです。
この映画は私が書いた戯曲の映画化です。ある夜の屋敷でのパーティーで、宴は終わりかけ、帰りぎわに、残った数人と屋敷の主人夫妻。登場人物は7人だけ。場所もその屋敷のテラスのみ。そのテラスでの90分間を描いたものです。さて、映画を愛する人の多くが、舞台作品の映画化に対してアレルギーを持っていることを私も知っています。場所がいつまでも変わらなかったり、会話が長いと飽きてしまう。「演劇を見に来たんじゃない」と思う。パーティーだけ? テラスだけ? そんな、なにも起こらないじゃないか。退屈な話だ、と。ところが、なにも起こらないどころか、ここでは、この90分の間に全てが起きるのです。昼間は礼儀正しく勤勉に仕事をし、ちゃんとした社会人として日本を支えている彼らが、パーティーという、そもそも彼らにはあまりにも慣れていない時間の中で、お酒も入り、ある人妻の「白い腕」を褒め称える。そんな他愛ないきっかけから、いつのまにか自分を隠すどころか、さらけ出していく。昼間は奥ゆかしく無口なのに、「白い腕」をめぐって議論し、からかいと怒りと嫉妬と欲望にがんじがらめになっていきます。全て起きる、というのは大げさでしょうか。ええ、ちょっと大げさかも知れません。しかし、「ほとんど」のことがこのテラスで起きるのです。今の日本社会の「ほとんど」です。

(c)2016 GEEK PICTURES

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